世の中には生活に困窮している人がじつに多い。食うに困らなくても家庭的に悩んでいる人も本当に多い。
来年こそはいよいよ本格的に真剣勝負で、耳を傾け、出来るだけ相談にのりたいと思う。
きのうは亡妻の生命保険九百万円だましとられた独り暮らしの老人の相談にのった。今日の午前は、若気のいたりでつくった三千万円の借金を土建業の下請け業者として死にものぐるいで働いて返済している青年が、無申告だというので同世代の青年税理士のところに年末無理を承知で連れて行った。中卒のこの青年とは25才から十年つきあっている。午後は、電話だが離婚相談にのった。パチンコ狂の主人と別れる、いや可哀想で別れられない…ずっと同じことを悩んでいる生活苦の奥さんだ。こちとらの年賀状も手つかずのまま、えんえんとつづく長電話に、いらいらしていた女房が『大掃除!どうすんの!!!』ととうとう怒鳴りだした。こういうのを内憂外患というのだ。
こういうとき、机のうえの田中正造の肖像画がみるのがいい(写真)。軍人恩給の相談にのったおじいさんが自分で模写して置いていったもの。
田中正造の名言はいくつもあるが、「辛酸亦入佳境」が簡潔でいい。
真の文明は山を荒らさず 川を荒らさず 村を破らず 人を殺さざるべし
第一級の日本人である。
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