2013年7月8日月曜日

函館通信212・・・照井翠・・・仁兵衛

 猫跨ぎさんが掲げてくれた照井翠の句本当に素晴らしい句ばかりだ。素晴らしいと感じると同時に実体験の強みと時宜を得た内容だと強く感銘している。日記的に次から次へ体験が拡がってゆきそれを鋭い表現で一句一句大切に表している。到底届かない存在にさえ見える。
 実体験が甘ければどうしても句も甘くなる傾向になるのだろう。そしてこれが十年、二十年後に読者にどう鑑賞されるのか想像するのは楽しいことだ。まあ芭蕉の名句と並べて考えてはいけないのかもしれないが。
 そういった意味も含めて時宜を得た作品集と言えると思っている。表現するのは何時なの!いまでしょう!
 「蛇笏賞」での金子兜太の発言は自身の固くなった頭の現われとしか言いようが無い。老害のの一種だろう。

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