2013年12月15日日曜日

寒い・・・逸徳

寒くなった。静岡程度の寒さでさわいでいたら仁ちゃんに怒られそうだな。 しかし、年をかんじるのです。からっかぜが、関節にしみる。能登の旅ではお世話になりました。 あそこはまるで文化的な独立王国というか、不思議な世界だった。で、お師匠の作品拝見。独断と偏見でこころに残ったものだけあげてみた。
・ぽつぺんのぺこぺこと秋惜しみけり
・重砲兵第四連隊跡みぞれ
・閉業のつづく木犀匂ふ街
・地下室の思はぬ広さ冬に入る
・絵屏風を畳んで運ぶだけの役
・頬杖の真中に秋の虚空かな
 ・寒菊や若き塗師の手の汚れ
こうしてみると、なんとなく自分の心境がどこか反映している。一番すっきりとしたのが「頬杖の真中に秋の虚空かな」で、「地下室の思はぬ広さ冬に入る」とどっちかまよったが、特選と準特選ということで。 で、共通しているのは、最後の句をのぞいて、「空虚 なにもない からっぽ あわれ」という感覚である。こういうことに共感してしまうのは、これどういうことかなあ。もしかしたら、人生最終段階の先を無意識に考えているのかもしれない。 元気で、ポジティブに未来を語る年寄になりたいと思うのだが。

 最後の句。 あの、H嬢のように、若い人が自分の生き方をまっすぐにとらえて、前向きに生きようとしているのをみると、一種の欠落感、あるいはやり残し感を感じてしまうことがある。 ああ、この子にくらべておいらはどうだったんだ。やり残したことはないのか。過去を振り返ってもしょうがないが、人生の曲がり角のひとつひとつでやった自分の選択は正しかったか、あれでよかったのか。その選択の集大成として現在の自分がいる。そのことは重々わかっている。だが、ひとつ選択をかえていたらまったく別の物語が展開したのかもしれない。なんてことが頭にうかび、Hみたいのにあうと思わずがんばれよと、きこえないようにつぶやく。

まあみなさま。そういうわけで、H嬢東京後援会(事務局長は若い女の子が好きな褌子氏にぜひ)にぜひご加入いただきたく、もう5年くらいしてHが独立したら、お椀のひとつも買ってやってください。ふしてお願い申し上げます。

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