今日の東京新聞のコラムに、アトムと鉄人28号の比較をしていた。兵器として考えたとき、アメリカ国防省はどちらを選ぶか。いうまでもなく鉄人の方である。アトムは戦いに際して時にためらい思い悩む。鉄人は悩まない。正太郎少年の「リモコン」に命じられたまま、敵を攻撃する。
米軍がパキスタンでタリバンを攻撃している無人攻撃機のことを言っている。米軍は遠く離れた基地のなかでモニターを見ながら、ミサイルを発射する。誤射はあろうが、誤差の内、こっちは全く安全だ。ゲーム感覚でやっているのかも知れない。
それにつけても思い出すのは映画「シベールの日曜日」の元兵士。シベールと心を通わせる、ちょっと異常な男だ。フランスのベトナム戦争で空軍パイロットだった彼は、急降下する前方に恐怖に顔を引きつらせた母子を見つつ機関銃を撃った。戦後それがトラウマになって精神に異常を来してしまう。それが原因だった。何だか遠いお伽の国の話に思えてくる。
中国が無人攻撃機を開発中という。極東でアメリカに張り合っていると思っていたが、どうも真反対の新疆のイスラム教徒との戦いを念頭に置いているのではないかと思えたりする。
IT技術があらゆる分野に浸透していく真っ只中にいるが、戦争もそうで、無感動、無慈悲のバーチャルの世界になっていくのではないか。
「シベールの日曜日」。乾君が五本さんと一緒に見に行って、その後、大通り公園のベンチで星空を眺めながら語り合ったという、あの映画だ。
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