2013年11月7日木曜日

漆=Urushi・・・    褌子

   こんどの能登旅行では逸徳さんのおかげで漆塗りの工房を見学できるというので楽しみである。漆の語源は「潤し、麗し」だという。漆器をJapan(陶器はChina)というくらい、漆と日本民族とのつきあいは古い。桑、茶、楮など三草四木のひとつ。漆器は日本では6500年前の縄文時代、福井県鳥浜遺跡にて出土されたのが現存するものでは一番古いらしい。やはり日本海側だ。
  奈良時代の傑作、興福寺の阿修羅像は脱乾漆という、粘土で成形された原形に麻布を張り重ね、木粉と漆などを練り合わせた下地漆で細部を整え、さらに表面を漆で仕上げられている。つまり粘土と漆と布だけで造られている、あの阿修羅の青年の瞳がたまらなくいいねえ。
 ウルシオールについては国兼博士から詳しい説明があると思うので省略する。
 写真は漆とは何の関係もないが、ノササゲ。赤みを帯びた暗紫色の莢がすばらしい。




  
  新米の粥透きとおる漆椀
              廣川昂臣

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