2013年11月7日木曜日

かぶれた話・・・猫跨ぎ

  ウルシといえば、かぶれる話を思い出す。その昔、秋になると、北海道の子供達は、遠足を兼ねて暖房用のたきぎ取りに里山に送り込まれた。正確にいうと、五、六年生の高学年の児童で、低学年だった我々は行かなかったが。で、行った子供達の何人かが必ずウルシにかぶれた。顔中に真っ白に薬を塗られて、翌日学校に来ていたなあ。今昔の感がある。今じゃ、PTAが怒鳴り込んで来るのだろうが。
ウルシ職人も敏感な人は最初はかぶれるらしい。耐性をつける為に、ちょっと飲ませて強制的にかぶれさせるって聞いたことがあるが。孕石さんはどうだったのかな。はらみいしさん?珍しい名前だね。辞書にもある。こもちいし、ともいう―石の中にまた小さな石を持っているもの、とか。謂われがありそうだね。
  ウルシ製品の起源は、世界最古が函館にあるらしい。垣ノ島B遺跡で、縄文前期9000年前に遡る漆製品が発見されたとか。それまでは中国浙江省河姆渡(かぼと)遺跡で出土した7000~8000年前のものが最古と言われていた。それから、これも北海道の恵庭のカリンバ遺跡から、真っ赤な漆塗りの櫛が出土している。これは3000年前とか。日用品を越えて装飾品にまでだ。恐ろしく古い。まさに日本列島固有の文化だ。

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