太宰治の玉川上水での入水自殺事件は御幼少の仁ちゃんの人生にくっきりと影を落としているんだね。小一の昭和23年。
小学3年か5年くらいだとおもうが、郷里佐渡島の上空をB29が毎日毎日、飛んでいった記憶が残っている。佐渡の上を38度線が走っているからだと小学の先生がいっていた。つまり(たぶん青森の三沢基地あたりからか)朝鮮戦争に向かう米軍機だと知った。いま記憶に残っている小生の社会的事件の初体験である。
きょうの新聞で「北海道旅行を計画している人に、ぜひ訪ねてほしい」と書きだした記事がありました。
モダンな北大病院のうらの駐車場のかたすみにひっそりと小さな小屋が建っていてアイヌ納骨堂と小さな看板がでている。
戦争がはじまる前の1930年から戦後にかけて北大医学部の解剖学の研究者が、日本人はアイヌ人とちがって優秀な民族であることを証明するために、北海道各地のアイヌの墓を勝手に発掘して969体の頭蓋骨を集めて研究した。ドイツではナチスの研究者がユダヤ人が人種的に劣ることを証明しようとやっきになっていたが、それに呼応した北海道帝国大学の医学者の所業だという。
けっきょく、戦後、北海道アイヌ協会の抗議にあって1960年になってやっと研究は終熄して、頭蓋骨の処分にこまってこっそり医学部の裏に小さな納骨堂をつくって収容した。北海道アイヌ協会はなんども北大に謝罪をもとめてきたがいまだに北大医学部は謝罪を拒否しているという。
こんな話はまったく知らなかった…
(6月20日赤旗から――「アイヌさまよえる遺骨」平田剛士記者)
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