すこし古い本だが井上ひさし『吉里吉里人』が読みたくなった。岩手県に突然人口四千人の国が独立した話で、宮古や大槌町の隣らしいから大震災でひどいめにあっているのではないだろうか。ボランティアにいったひとの話を何人もきいたが、自分の体力では行く自信がない。情けない。
原発も収束のみこみぜんぜん立たずで、まわりの人に頼まれて下記↓のような学習会も始めた。
安斉育郎氏の書き下ろしの本を読んでいるがまことにわかりやすい。
仁ちゃんの句は震災や原発にあわてず騒がず生きている様がみてとれる。
・ 山法師迷ひの糸の断ち切れて
そうか人間も古稀がせまりくれば迷いもなくなってくるのか…こちらは全然そうではない【写真は西澤邸の菖蒲と山法師】
・ 緑陰や文庫本持つ裁判員
佳句である。裁判員がいい。みょうにひねってなくて実にいい。
・ 梅雨入りや時計の砂の落ち具合
梅雨の湿気で砂時計の砂もさらさらといかんのかね
・ 原発に囲まれた地図梅雨晴間
・・・・
・ 三日前無口のままに燕来て
ツバメの子どもはかわいいね。
・ 桜桃忌竹竿のある取水口
太宰の命日と竹竿に取水口…はて??
・ 遠蛙電気自動車滑り出す
カエルの鳴き声と電気自動車の取り合わせは突飛で面白いといえば面白いが、二物衝撃はおきてこない
・ インパクト足りぬ広告夏に入る
そういうコマーシャルばかりだね
・ 鈴蘭や次の次の手大手飛車
スズランと将棋…
・ 捩花や連絡船の銅鑼幽か
捩花でDNAの二重らせんを想起した頃がなつかしい。青函連絡船の銅鑼の音もはるかむかしになったなあ
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