2013年5月2日木曜日

『舟を編む』が映画化  ・・褌子

     もう五月になってしまった。
  三浦しをん『舟を編む』が映画化されて先日、新宿でみました。若い監督でしたがさわやかな出来映えで面白かった。
  『広辞苑』や『大辞林』もこんなふうにできたのかなあと大型国語辞典編纂の舞台裏を描く映画を興味深くみていると、映画の最後に岩波書店や三省堂辞書部の指導をうけたとでてきた。
  帰ってきたら、テレビで三省堂『新明解国語辞典』三版の出版裏話をやっていた。この辞典がでたとき「恋」の語釈など話題になったことをおぼえている。見坊と山田という三省堂辞典編集部を代表する二人の日本語の専門家の確執と友情を描いていてテレビもなかなか面白かった。話題の『新明解国語辞典』三版は私は買わなかったが、中学一年になったときに国語の引野先生という女の先生が、担任の生徒全員に金田一京助『明解国語辞典』を買わせた。先生から代金引換に手渡たされてなにか一寸大人になったような気分がしたことが記憶に残っている。
  このまえ書いた話だが、渋谷で池谷薫監督の『先祖になる』も観てきました。津波で息子も家も流されたおじいさんが、裏の山の木を切って家を建て直すという単純な話で、1年以上密着してのドキュメンタリー映画だが実にいい映画だと思いました。
  毎晩、高橋和巳『悲の器』を少しずつ読んでいるが重苦しく暗い夢までみてしまったが、人間の業を描いた何故かやめられない不思議な小説だ。こんな小説ははやくとばし読みしてもっと楽しいものをよみたいものだ。

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