地鳴りのような事件が世界のあちこちで起こっている。雲南省の昆明でウィグル族(中国政府発表)の10人ほどの反国家グループが、駅の雑踏でいきなり刀を振り回して29名を殺害、100人以上を傷つけたとか。29名という発表が疑問視されている。30名以上の事件になると現地の治安担当者が責任を問われるからで、実際にはもっと多いとか。この事件よく判らないなあ。仮にウィグルの独立運動グループとして、権力の出先機関の治安警察を襲うのならわかるが、雲南の無辜の大衆に刃を向ける意図が奈辺にあるのか。判らないが、多分、想像を絶した狂暴な怒り、絶望が背景にあるのに違いない。
ウクライナの紛争もそうだな。ソ連時代はロシア、ウクライナは一体と見られていたから、クリミア半島の帰属など、どっちでもいいだろうくらいだった。解説を見ると、ウクライナ西部はヨーロッパにもともと近い民族で、戦後のどさくさにスターリンの意図でロシア側に帰属させたとか。そんな時の権力者の恣意的な線引きが、綻びを見せてきた。
今は、新帝国主義の時代という人がいるが、その内実には、こういう民族問題がある。かって民族を越えて政治的、意図的に括られた版図が、いま民族毎の形を求めての分解過程にあるという認識をあらたにするね。
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