2012年4月14日土曜日

別れ・・・猫跨ぎ

  申し遅れたが飼っていた猫が死んだ。今月7,8日と犬山へ俳句の旅行に出掛けたが、8日夜帰宅すると冷たくなっていた。2月初めから何故か殆ど餌を食べなくなった。犬猫病院に見せ詳しく調べたが、はっきりした所見なし。腎臓がやや弱っているが、と言う程度。要するに寿命と言うことだった。16歳で家猫だったからあと2,3年はと思ったが旅立ちはあっけなかった。爾後、徐々に瘠せ、最後は骨と皮になったが、死ぬ前日までトイレの排泄(小便のみ)は自力で行い、周りに一切の迷惑はかけまいとするかのようだった。最後まで矜恃を失わなかったというしかない。前日までというのは、遺体の傍のベッドは大量の尿で濡れていた。最後の夥しい排泄はまるで体液を振り絞ったかのようだった。苦しんだに違いないがそれも飼い主には見せずに逝ってしまった。ペット霊園で火葬に付し、骨壺に入れて仏壇に置いてある。

瘠猫の鼻梁ひいでて春深む
桜草の大日時計に猫とあり
猫の背に夕日のあたる花の冷え
妻知らぬ桜のときに猫逝けり
これよりは花明りとも無明とも

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