2012年9月27日木曜日

わらび座と蟹場温泉・・・ 褌子

   長いことご無沙汰している。
  きのう逸徳さんとの二泊三日の秋田旅行から帰ってきたら、また元気がでてきた。
  9月の残暑続きですっかり夏負けしてしまったらしい。三日ルスにしたら、庭にはシロバナの彼岸花がにょきにょき伸びていた(写真)。
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  来月には、ほろほろ会で遠野にいくので「遠野物語」をぱらぱらと読んでみた。長々とつづく話にやや倦いていたら田沢湖ちかくの「わらび座」で「遠野物語」をやるというので逸徳さんに同行させてもらったのである。
  角館で集合し、バスで田沢湖近くのわらび座経営のホテルに入る。
  ゆっくり風呂にはいって六種類の地ビールを飲んだ。翌朝、民俗芸術研究所を訪ねたあと、わらび座劇場で「遠野物語」を鑑賞。わらび座を北大体育館ではじめてみたのは三年生のときだったか、あのときの感動がよみがえってきたおもい。もっとも演劇に造詣がふかい逸徳さんは、いろいろ意見を感想文に書いたりわらび座にいる教え子にアドバイスしたりしていたようだが。
  逸徳さんが井上ひさし『新釈遠野物語』をもってきているので借用して読み始めたらめっぽう面白い。
  角館にもどり武家屋敷など見学する。土産物店で「生もろこし」をどうぞと秋田美人の売り子さんが呼びこんでいる。「生のトウモロコシは甘みがあって旨いんだ」と逸徳氏がしたり顔で解説したが、売り子嬢が爪楊枝で口に入れてくれたのは意外にも小豆のさっぱりした落雁みたいな羊羹だったので大笑い。
  バスで深い山の中の乳頭温泉郷に入っていく。いちばん奥の蟹場温泉に泊まった。小雨のブナ林を傘をさして露天風呂に入りに行った。「温泉タレ流しの混浴なんだ」と逸徳さんがしきりに宣伝するので遠野物語の狐狸でも湯につかっているかと思ったが、誰も入っていない。夕闇迫るうっそうとした緑のなかで逸徳さんのカモシカのような裸を鑑賞しながら温泉掛け流しの湯につかった。翌朝も散歩のあと足湯、木風呂、岩風呂などを堪能したら夏負けがふきとんだのだから効能あらたか。本当にいい湯、いい旅でした。さそっていただいた逸徳さんありがとう。

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