2013年2月16日土曜日

RE:きさらぎ十句鑑賞・・・・褌子

井原西鶴でしたか。近松? 一晩に三千句もつくったのは。

・去年今年ほとんどの皿使はれず
   そうだねえ。食器類はまったくそうだ。
・是非もなき昔話や年酒酌む
   年寄りはすぐ忘れるせいか話が繰り返しが多くていかん。
   自分もその傾向有り。反省しよう。―――何を反省したのかもう忘れた
・水洟をすすり「断腸亭日乗」
   荷風と水洟はなんとなく配合よし。
   荷風は読んだことないが、文化勲章は断って欲しかった人。
・むづかしき顔して大根抜いてをり
   ゴム長はいて無心に畑で働く農婦の横顔ですか。
   大工さんとか農家のおじさんとか、長年体をうごかして労働してきた人の顔はいい顔が多い。   
・雪深ければ音量上げるシベリウス
   特選 きっとフィンランデリアを聴いているんだね。
   雪がとっぷり降ると吸音効果がある。寒風のラップランド、トナカイの群れ
・故郷の路地裏迷ふ一茶の忌
   一茶忌は旧暦11月19日だと知った。 
   一茶のふるさとは北信州柏原。鄙びた家が残っていた記憶がある。いまごろは雪のなかだろう。
   藤沢周平『一茶』を読んだが、身内との財産争いにもまきこまれているんだね。
・プチプチを潰し尽くして寒明ける
   早く陽光あふれる春よこいの気持ちがでている。
・春光は奥までベトナム料理店
   そうかこういうふうにさらりと作句すればいいのか
   そのまんまありのままをすうっと射し込む春の光のように…うらやましいです
・きさらぎの客間に古き時刻表
   特選 年始廻りに行った旧家の客間。煤竹の一輪挿し。
   柱時計もあるな。神棚も。唯看花開落不言是非人なんて額がかかっている。
・春一番指につめたき猫の耳
   猫の耳は冷たいんですか。薄いせいか。
   はじめて知りました。
   


0 件のコメント:

コメントを投稿