下↓に、房州の江戸道を女房達と歩いたことを書いた。一緒に歩いた女房の友達のKさんという女性が山道で昼食中にボルネオの最高峰キナバルに登った帰途、、ボルネオの港町サンダカンで、いわゆる「からゆきさん」のお墓詣りをしたことを話してくれた。墓はみな祖国日本に背を向けて建っていた…という。墓が日本に背を向けてという話は、むかしみた熊井啓監督の『サンダカン八番娼館――望郷』という映画で知ってはいたが。
昨日から山崎朋子『サンダカン八番娼館』を読み出した。衝撃をうけている。山本茂実『あゝ野麦峠』よりもはげしく。『サンダカンの墓』など山崎朋子の作品が発表されたのは昭和四〇年代。じぶんは何も知らずに、会社に入ったばかりの頃だったなあ。
『あゝ野麦峠』も『サンダカン八番娼館』も文庫本で本棚の隅っこにあったから、三十代のころ、読んでみようと買ったのに一度も読まないまま四十年以上たったのである。
0 件のコメント:
コメントを投稿