函館は雲が薄らとかかってしまい残念ながら名月ははっきりとしなかった。昨日彼岸参りに行ったが風がひんやりとして季節の変り目が実によく感じられた。大雪山では七合目まで初冠雪があり北海道は足早に冬を向かえ様としている。
猫跨ぎ氏の格調高い句を評す。
・鼈甲飴の微塵に砕け祭あと ・・・ お祭りで鼈甲細工を見るのは楽しみの一つでした。
・男らの匂ひ網戸を抜けてくる ・・・ 季語が無いけど力強い男等の躍動感すら感じられる。準特選。
・滑走路の先の夏野や将門記 ・・・ 承平・天慶の乱の時代背景をよく理解していないので句の良さが半分しか解らない。
・エジプト争乱瓜番の深ねむり ・・・ 取合せが非常に面白い。特選。瓜番の深ねむりは色んな事を想像させてくれる。
・八月の消えては灯る街路灯 ・・・ 消えては灯る街路灯はいたる所にありそう。
・万葉は相聞ばかり稲の花 ・・・ 今年も沢山の稲の花がつきましたが貴女は如何お過ごしですか。
・初潮や倭寇末裔らしき声 ・・・ 初潮とは陰暦8月15日の大潮とある。歴史を背景にした大きな句だ。準特選。
・枯死までの時間ゆらゆら破蓮 ・・・ 霞ヶ浦付近の蓮田を思い出している。時間ゆらゆらの表現が素晴らしい。佳作。
・一本だけ辛き獅子唐昼深し ・・・ 昼深しが一寸解らなかった。
・サングラス外して表情筋豊か ・・・ 表情筋が何ともユーモアを感じさせてくれた。佳作。
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