・ 神の皆地底に降りて秋の夜
秋、神の皆といえば神無月を連想するが、意味深な句ではある。
神々が地底で酒飲む夜長かな とか平易にしてはだめかい
・ 柳葉魚の目大志抱いてをりにけり
あのしなびたシシャモの目に大志をみるとは、何とも不思議な感受性の持ち主ではないか
柳葉魚の目大志抱けど喰われけり とか
・ 文化の日ラーメン啜る音のして
文化の日とラーメンとは何となく相性がいいが「啜る音のして」が何となく凡だなあ
文化の日志那そば啜りて大くさめ とか
・ 四つ切のカメラ目線や七五三
「四つ切のカメラ目線」がひと工夫ほしいな
レンズよりあたいを見てね 七五三(笑い)
・ 稲荷鮨裏返されて神無月
新感覚派の面白い句だといいたいが、季語とのあいだに二物衝撃がおきてないのが残念 稲荷鮨裏返されても稲荷鮨(笑い)
・ 朝からの携帯メール石路の花
「朝からの・・・」でなく瞬間をきりとりたい。
朝霧の日の朝一のケータイメール とか
・ 切り株に腰掛けてをり冬隣
かさかさと落ち葉の音が聞こえる。情景がくっきりと目に浮かぶ。特選
・ 川音の冬へ急げと背中押す
よくわからん。道ならぬ恋の男女が心中に逡巡しているのか
たとえば 川音に耳すます背に霰かな とかだったらわかるんだけど…
・ 虎落笛合掌土偶の目に泪
俳味ある好題材なのに「合掌」が余計。テンコモリで余韻がないようにおもえる。
虎落笛木偶のまなこに泪かな とか
・ 初雪や法事帰りの引出物
寒くなると法事がふえるなあ。どちらかというと「引き出物」は祝い事ではないかとおもうが。
初雪や香典返しを冷やで飲む とか
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