・海にいく 意志もありけり 濁り川
濁り川を見ながら、漠然と行く末を思っている。冴えない気分がよく出ているね。
・幼子の 赤いカッパや 若葉梅雨
小さい赤いカッパが、梅雨空に沁みる。色彩の対比の妙を意識したとは思うがいいね。
・立ち枯れる ゴーヤのありて 沖縄忌
この句はいいですね。時事俳句であるが、声高に言うのではなく沈潜して、幾許かの俳 諧味もある。
以上三句はみな良いと思いました。
・薄曇り 顔をみせてよ おふじさん
まあいつもの調子で。
・ほととぎす なきわすれたり 若葉蒼空
若葉蒼空は「わかばそら」とでもいうのかな。啼き忘れたとはあるべき声が聞こえない ということか。当地ではいま夜中によく聞く。仁句にもあった。
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