午後から天気が急変するね。さっきも雷雨だった。
御批評にちょっとご返答を。
・言いよどむとき鶯の初音かな
��なるほどね。実に面白い瞬間。こういうウグイスは謙虚で顔をみせてくれないが可愛いな)
俳句の場合主語が何かといつも戸惑う。評者は鶯が言いよどむとした。しかし言いよどむと初音が同時とはちょっとおかしくないかい。作者が誰かと会話をしていてふと言いよどんだ時に初音が聞こえた、としたい。
・菊坂の指につめたき桜餅
��菊坂の指ってどういう指か知らないが、桜餅はたしかにいつもひんやりしている。)
菊坂はこの前の文京区散策の一葉ゆかりの場所。ちょっと拝借した。「の」も俳句では多様に使われる。菊坂の指、でなくて、菊坂の、で一端切れる。菊坂に於いてという意味。
桜餅をつまんでいる風景。これも菊坂の指って変だよね。それで於いて、と読んで欲しい。
・京マチ子・三船敏郎竹の秋
��京マチ子三船敏郎なら黒沢明「羅生門」。恐ろしい映画だった。あれは応仁末期、竹 秋の藪の中でおきた事件であったか。京マチ子長谷川一夫は衣笠禎之助「地獄門」
京マチ子森雅之は溝口健二「雨月物語」。じつに恐ろしい映画。
断然特選。「・」は必要か如何)
「・」の有無は特にきまりはなくて、好みの問題と思うが、無いと名前が重なって煩雑になると思うが。そう黒沢の「薮の中」のひとこま。京マチ子は豊満な魅力的な女優だった。
・富士の嶺の見れば見えたで春の鬱
��春は生き物万物活性化、花粉だのいろんなフェロモン様のものが空気中をただよう。皮膚科、眼科、耳鼻咽喉科、精神科の患者が一挙にふえるとき。それと富士の嶺の関係がわからない)
これ、前書に後半三句は犬山吟行句と言ったので、そこから想像して貰いたかったが。新幹線から富士山が見えた景。この時期、僥倖だが、それが何なんだと。こっちの気分がすぐれないことを言った。春愁といえばいささか安易に流れそうなので。
・天守閣の階(きざはし)険し桜東風
��犬山城。川沿いにそびえる。 天守閣きざはし険し桜東風ではまずいですか)
そうすると、天守閣で一端切れて、句は三段切れになる。階が天守閣の中の階なのか、天守閣へ至る階なのか、判らなくなる。ここは必須。「の」をつけて上五は字余りになるが、上五の字余りはまあ許される。
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