猫跨ぎさんの一年間のエッセイに期待したい。とくに大道寺死刑囚の句集に関心があります。
今朝は曇ったり東の空からわずかに太陽がのぞいたり、金環日食は写真のとおり。
きのう、甲斐駒から流れ出す尾白川渓谷にいってきた。吊り橋をわたって登り出すとすぐ細い道の右側は眼下の渓谷まで絶壁になっており、先日も老夫婦が滑落死したばかりという話もきいていたので不安でしょうがなかった。20年くらい前にも來たことがあるのに全く違う印象で終始おっかなびっくり足もふるえてきて情けない限り。先日の白馬岳での高齢の医者グループ7人の遭難死も頭によぎったせいもある。
なんとか神蛇滝をみて不動の滝まで歩くことができた。同じ道を帰るのは自信がないとリーダー格に申し出て、安全な尾根道を下った。往復五時間くらいだが麓の甲斐駒神社にたどりついたらぐったり。朝4時に千葉をでて運転をしていたということもあるかもしれない。帰りは車の中でずっと寝ていた。
ところが帰ってきて風呂をはいりビールを飲んだら非常な活力、生きることへの肯定感(笑)が心身にむくむくとわいてきた。
今朝になって昨日の新聞を読む。『生者と死者をつなぐ』(森岡正博著)の読書紹介欄に目がとまった。「死ななければならないのに、なぜ人は生きるのか」と問いを発し、「生者や死者、自然のなかにうごめくいろいろないのちを内部に取り込むことによって、私は生きているのである」という“誕生肯定”を「哲学的アニミズムの生命観」と著者は呼んでいると紹介されている。
なるほどこれだったのか。渓谷の新緑、巨木、エンレイソウなどの山草、不動の滝でしぶきを浴びながら飲んだ谷川の雪解け水・・などが風呂上がりの冷たいビールを触媒にして一挙に心身を活性化したのは。【写真:渓谷をのぞき込む】
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