褌子さんの句評があって更に猫跨ぎさんの自解が出てしまうと評が極めてしにくいが仕方がない。
何といっても「京マチ子・三船敏郎竹の秋」は抜群だね。昔の今と今の今を実に上手く組み合わせて出来上がっていると思う。一つの俳句技法なんだろうけど季語が実に良く効いている作品だと感じた。特選。
・ワッフルの凹みに溜まる春の闇・・・不気味さと甘さを同時に感じさせてくれる面白さを感じました。
・言いよどむとき鶯の初音かな・・・作者はどんな時に言いよどんでいるのだろうか想像をかきたてられます。
・春燈を消しても汚染地図赤し・・・どんな危険が隠れているのか「赤し」の言い切りが鋭さを増していますね。
・富士の嶺の見れば見えたで春の鬱・・・中七の表現につい惹かれてゆきました。
それでは拙句もそっと続けましょう。
一湾を周章てて下りて首夏の風
山笑ふファッションショーの歩き方
理科室を残し卯の花腐しかな
凪の日や胡坐をかいた蠅二匹
若葉風仕上げに掛かる船大工
青胡桃鴉の知恵に任せをり
ツーシームフォーシーム切れ青嵐
きっちりと二十五センチ松葉独活
ジーパンのださい膝穴夏はじめ
ライラック遠くに潤む墳墓あり
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