やっと函館にも桜がやって来た。「海峡を六日を掛けてさくらかな」といった所かな。
・花冷や印画紙に貌現れる ・・・花冷えの肌寒さと印画紙に現れてきた貌とがともに冷た過ぎる様に感じた。
・菜の花や帽子目深にヴァン・ゴッホ ・・・目深に帽子をかぶった自分の顔の背景に鮮やかな黄色の拡がりがある印象的な絵を句で表現しつくしている事に面白さを感じた。特選。
・階段の軋んで四月はじまりぬ ・・・古い軋んだ階段も新しい年度が始まる。さあ頑張ろう。
・犀の目に放蕩の色遅ざくら ・・・艶っぽさはなんとなく判るんだが・・・。
・高野山宿坊朧夜の胡麻豆腐 ・・・宿坊、胡麻豆腐、それに朧夜と役者が整い過ぎてる。
・世界地図の平野は緑鳥雲に ・・・そうだ平野は緑、山岳地帯は茶色だったな。
・つまらなき景色北窓開いても ・・・何か面白い物を見つけて下さい。
・鳥帰る茶箪笥のべこ首を振り ・・・べこの首が茶箪笥の上で動いているのがユーモアを感じた。準特選。
・象の来てまた遠ざかり春深む ・・・行ったり来たりしている動物園の象リズムが春のリズムだね。準特選。
・葉桜やゾーリンゲンの刃の毀れ・・・髭の薄い小生にとってはゾーリンゲンの切れ味が判らなくてね。
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