2014年4月4日金曜日

小保方事件(その4)・・・国兼

   リケジョの実験ノートに関しては、ノート以外にも研究所から貸与されたパソコンにも当然データーが入っていると思う。細胞レベルの研究ではすべての観測が一義的にモニターに撮られ、コントラストや色を付けたり、必要なところを拡大したりして納得のいく画像をコピーしたり、自分のパソコンに伝送する。彼女のパソコンにはこの手の画像が豊富にあるのだと思う。後はパソコンの得意な多変量解析データー(この元データは多分ノートに記載された一つ一つの実験データーであろう)。後は所内や学会発表用のパワーポイント関係。
 理研も当然ながら再現実験をするために彼女のパソコンを念入りに調べたであろう。その結果が画像修正や3年間で2冊という「研究者として未熟な」という表現になったのだろう。

 ついでに特許における実験ノートの件、かってはアメリカの先発明主義(ほかの国は先願主義)のために、日本の外国出願先もメインはアメリカであったため、いつこの発明をしたかということが重要で日付を書いた実験ノートが重要視されたものである。数年前に(1、2年ほど前?)アメリカも国際的趨勢の先願主義に変わったため、要は早く出願したものが勝の世界になり、肉筆ノートは特許の世界では重きを置かなくなった。が、実験主体の技術者はやはり基本は実験ノートであろう。

 思えば、パソコンが一人一人の技術者に貸与された90年代に、テーマ―の中間、或いは完了評価会でプロジェクターに投影されるパワーポイントの画像のうち、どれが自分たちのデーターでどれがネットからのコピーペーストなのか判明しづらい発表が多くなった。
 ともあれ、特許や論文の原文を読まなくなり、実験室での実験が減ったのはこのパソコンの影響がきわめて多い。それに輪をかけて、実験ノートをも書かないような技術者体質では他を凌駕するような新たな発見、発明はと・・・・???

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