・海霧深し西の方から領事館
函館湾の海霧に霧笛がボォーボーッ
海霧深しとくれば、戦中派の心情にぴったりの歌が
マッチ擦るつかのま海に霧ふかし身捨つるほどの祖国はありや 寺山修司
安倍政権は戦争する国へまっしぐら 新しい戦前にならぬように
・オクターブ高き囀り恋深し
若き頃、仁ちゃんは合唱団やってました? 九州の熊さんの事?
恋かなと思ったら不整脈 好きでした言うヒマもなく棺桶へ
わたしには夫がいますと妻寝言
・一円玉転がり出した四月かな
8%になってにわかに一円玉が活躍 手紙82円 はがき51円
・初蝶や幼稚園バス泣き出して
初めての幼稚園で一日中泣いてたうちの息子も36才
いまや 転んでは泣いてた子が言う「転ぶなよ」
蝶の句で一つだけ記憶しているのは 方丈の大庇より春の蝶 高野素十
・春休み神経衰弱負けにけり
トランプだね こう記憶力が減退しては神経衰弱だけはいけない
・バンダナの男の料理山笑ふ
バンダナは絞り染めの意のヒンズー語だと知りました。
山笑うは「臥遊録」に春山は淡治にして笑うが如く、夏山蒼翠にして滴るが如く、秋山明浄にして粧うが如く、冬山惨淡にして眠るが如し
・名ばかりの春を選んでローカル線
函館の桜の満開はいつごろですか? 5月中旬頃か
名ばかりの春を選んで、の12文字が長たらしい。
・春惜しむ魚付林の暗所かな
漁民が植林をする時代だそうだ。
特選
・羊水の記憶にかへり穀雨かな
羊水の記憶百までも 穀雨は太陽暦4月20日頃とあった。
準特選
・腐葉土に期待漲り春の風
春だ 平和だ いい句だな
準々特選
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