2011年3月10日木曜日

まあそんな訳で・・・猫跨ぎ

梶原も比企も滅びて寝釈迦かな

去る二月十五日、鎌倉妙本寺で涅槃絵を初めて拝観した。入寂した釈迦の周りに弟子、鬼神、鳥獣虫魚等が集い、憚ることなく慟哭している。象などは仰向けになって駄々をこねているように見える。拝観者は自分の干支の動物を見つけては他愛もなく喜んでいる。涅槃とは梵語で消滅の意で転じて煩悩を滅却して絶対自由になった状態という。涅槃会には釈迦の入滅を意味することを下敷きに、必要とあらば一幅の涅槃絵さえ懸かっていればよく、あとは自在に思いを駆けめぐらせればよいとか。救いとか慈愛とはやや趣を異にした、くつろぎの世界ともいう。悟りの世界とは別の仏教の穏やかな一面を見るようだ。とはいえ、この自在に思いを駆けめぐらせるというのが難しい。鎌倉の空の下をひたすら歩き、某所にて般若湯を頂いて帰宅。 

鷹鳩と化してサブレー啄めり

これはお遊び。「鷹化して鳩と為る」という春の季語がある。妙本寺を出たところで、鳩が遊んでいた。丁度、鳩サブレーを囓っていたので、ついでにちょいと砕いてお裾分け。他愛のない春の風景ととって頂ければ、言うことなし。

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