2011年3月8日火曜日

続・弥生十句鑑賞・・・褌子

猫師匠は鎌倉をのんびり散策して秀句をつくってきたようだ
・梶原も比企も滅びて寝釈迦かな
将門はるけく源家残党、豪族ども一族郎党血で血で洗って北条執権となったがはや七里ヶ浜に二騎三騎・・・お釈迦様はすべてお見通し
・春光や日蓮像の二重顎
西、ルノアール三段腹の裸婦。東、日蓮大上人の二重顎。蒙古襲来予言の日蓮が配流となった佐渡塚原山根本寺こそわが猪坂家の菩提寺なるぞ(笑) などとふざけたくなるような上品なhumorがいっぱい
・春昼に穴を明けたる鯉の口
ほんとうに春なんだなあとおもう。鯉ののんびり間抜け顔と春昼はまことに相性がいい。
・春寒やアンモナイトの渦の芯
春光、春昼のつぎは春寒か。アンモナイトの渦の芯をよんだ名句に邂逅した幸せをいま噛みしめてをる。特選
それにしても昨日の雪こそ
鎌倉を驚かしたる余寒あり  ではなかったか
・鶏舎三棟春一番の吹き抜ける
三棟がきいている。一棟でも四棟でもいけない。二棟など問題外
鶏頭の十四五本もありぬべし もどうしても十四五本でないとだめなんだそうだ。
・ひし餅は三色岡本太郎
和風ひし餅の淡い三色と岡本太郎のたたきつけるような洋風原色の対比がみごと。
どこかで太郎生誕100年展をやっている。日本人離れしている希有なひと
・きさらぎの針の光や求肥飴
何という飴か舐めたことないが浅田飴みたいな昔なつかしい雰囲気がある。針の光とカップリング反応をおこして不思議な猫ワールドをつくっている。
・俎板のこんにゃく跳ねて彼岸入
俎という字はいい味があるね。蒟蒻跳ねてでなく、こんにゃく跳ねてがこころにくい。
・鰰の鮨や深浦はや日暮れ
逸徳褌子への挨拶句である。粉雪が舞い込む深浦の露天風呂と日本海の怒濤…ああまたゆきたい
・鷹鳩と化してサブレー啄めり
難解です。鎌倉といえば鳩サブレーだと気づかない雲上人には難解かもしれん??
【写真 春到来でわがやに遊びにくるどら猫クン】

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