靖国神社の春季例祭の時期に繰り返される光景。韓国の「日本指導者は正しい歴史認識をもたねばならない」発言。靖国問題は国内でも議論の分かれるところで、そのことは措いておこう。「正しい歴史認識」とは何か。竹島問題でもそうだが、正義は100%当方にあり、相手は100%間違いだという思考様式。
対馬の寺院から一体の古い仏像が盗まれた。800年ほど前に朝鮮よりの伝来という。単純な窃盗だが、それが韓国に渡り、巡ってある寺の入手するところとなった。その寺は「これは倭寇による強奪品で元に戻った」ということで返す素振りは全くない。当時は李氏朝鮮創立のころで、儒教を国教とすることから廃仏毀釈運動が吹き荒れた。仏像の多くが日本に避難してきた、これはその一つというのが対馬の寺の主張。
さてこういう場合、司法はどう判断するのか。とにかく窃盗事件であり、この不法を罰することが先決だろう。その上で、まず韓国側が、確かに倭寇の強奪であるということを立証すべきだろう。800年間対馬で信仰の対象として大事にされてきたという事実も勘案すべき。しかる後に判断が成されるべきで、それが説得力がなければ、原状に戻すというのが、まあ我々の常識でないか。しかし韓国の司法はどうもそうでないらしい。
「正しい歴史認識」がまずあって、それを客観的に検討する柔軟性が全くない。そう言う姿勢は即、敗北となるのだろう。こういう勝ち負けの思考様式が司法にもあるという驚き。世界は広いものだ。
前々回のWBCの日韓戦で韓国が勝ったとき、ピッチャーズマウンドへ行き韓国旗を立てた選手がいた。こんなのを見ると、あまり友人になりたくないという気持になるね。
2013年4月24日水曜日
『シェーン』・・・・ 褌子
↓下にドストエフスキー的作家と書いたが、恥ずかしいがどういうことかはうまく説明できない。人間の欲望の恐ろしい深淵、社会組織のもつ闇に向かい合った作家とでもいうことか。
『邪宗門』読んで気重になったのでこんどはうってかわって軽い本のはなし。
青木利元『シェーン 白馬の騎士伝説とアメリカニズム』
青木というひとは1941年生まれの田舎育ち。大企業の社員を経験した。私などとも少し似たような経歴らしい。もっとも中国の文革騒ぎで社会主義に早々と絶望したと述懐している。わたしはまったく絶望しなかったが老舎ほどのすぐれた文学者も自殺においこんだ文革を心底憎悪している。文革や全共闘を天までもちあげた日本の新左翼文化人の罪は軽くない。
これは余談。
青木さんは小学上級生の頃、『シェーン』をみていらい映画館にいくのが最高の楽しみになった。わたしは札幌で『第三の男』をみて映画が好きになったが、著者は『シェーン』を三十回くらいみていると言うから、そのはまりようは尋常でない。まったく他愛ないエッセー風の楽しい本なのだがこんな一節もある。
人生は一場の夢。自分の歩んできた道を振り返ると、潰えていった友情、破廉恥な己の振る舞い、慚愧に堪えない傲慢さ、幸せであった大学入学のころ、社会貢献に夢中であった日々、とぎれとぎれだがその瞬間瞬間が浮かんでは消えていく…。
そのあとは中略するが、弟子唯円が編んだ親鸞語録の歎異抄から次の一節を引用している。
―――――煩悩具足の凡夫、火宅無常の世界は、よろずのこと、みなもてそらごと、たわごと、まことあることなきに…
こういう心境、下天のうちをくらぶれば、夢幻のごとくなり、こういう境地には私はたぶんいくつになっても到達できないのではないか。
・・・・
1953年ジョージ・スティーヴンス監督の『シェーン』に多くのアメリカ国民が感動したという。あのころのアメリカと毎日100人もの人びとが射殺されてもニュースにもならない、年中テロに怯えている今のアメリカとはずいぶん遠く隔たってしまった。
『邪宗門』読んで気重になったのでこんどはうってかわって軽い本のはなし。
青木利元『シェーン 白馬の騎士伝説とアメリカニズム』
青木というひとは1941年生まれの田舎育ち。大企業の社員を経験した。私などとも少し似たような経歴らしい。もっとも中国の文革騒ぎで社会主義に早々と絶望したと述懐している。わたしはまったく絶望しなかったが老舎ほどのすぐれた文学者も自殺においこんだ文革を心底憎悪している。文革や全共闘を天までもちあげた日本の新左翼文化人の罪は軽くない。
これは余談。
青木さんは小学上級生の頃、『シェーン』をみていらい映画館にいくのが最高の楽しみになった。わたしは札幌で『第三の男』をみて映画が好きになったが、著者は『シェーン』を三十回くらいみていると言うから、そのはまりようは尋常でない。まったく他愛ないエッセー風の楽しい本なのだがこんな一節もある。
人生は一場の夢。自分の歩んできた道を振り返ると、潰えていった友情、破廉恥な己の振る舞い、慚愧に堪えない傲慢さ、幸せであった大学入学のころ、社会貢献に夢中であった日々、とぎれとぎれだがその瞬間瞬間が浮かんでは消えていく…。
そのあとは中略するが、弟子唯円が編んだ親鸞語録の歎異抄から次の一節を引用している。
―――――煩悩具足の凡夫、火宅無常の世界は、よろずのこと、みなもてそらごと、たわごと、まことあることなきに…
こういう心境、下天のうちをくらぶれば、夢幻のごとくなり、こういう境地には私はたぶんいくつになっても到達できないのではないか。
・・・・
1953年ジョージ・スティーヴンス監督の『シェーン』に多くのアメリカ国民が感動したという。あのころのアメリカと毎日100人もの人びとが射殺されてもニュースにもならない、年中テロに怯えている今のアメリカとはずいぶん遠く隔たってしまった。
『悲の器』 ・・褌子
近所の田んぼに水がはいり、気温があがれば蛙がなきだし、田植えももうすぐだ。ここ二三日は異様に肌寒いが。
猫跨ぎさんの古都吟行七句がいい。
紫雲英田や九輪の遠き法輪寺
わたしも晩秋の頃、富有柿をくいながら奈良をひとり歩いてみよう。れんげそうの田んぼも、ひつじ田となっていることだろう。
高橋和巳『邪宗門』上巻を読んだ。大本教への大弾圧を背景にした小説。暗い話。重厚な文体。昔、全共闘に信奉されたときいたことがあり敬遠していたが読んでみて高橋和巳がドフトエフスキー的な作家だといわれる所以が何となくわかるような気がした。下巻は本棚に見あたらないので同氏の『悲の器』を読み出した。世界的な刑法学者で次期(東大らしい)法学部長と衆目を集めている大学教授が末期がんの妻を抱えている。ところが妻の看護に頼んだ理知的な魅力をもつ家政婦に損害賠償請求されるというスキャンダルに見舞われるのである。モデルがいて実話らしい。
面白そう。権威の失墜に密かに喜悦する下賤な一読者にしばし身をおきたい。全共闘を支持したという高橋和巳自身も運動の末路をみることなく40歳前に早世した。
猫跨ぎさんの古都吟行七句がいい。
紫雲英田や九輪の遠き法輪寺
わたしも晩秋の頃、富有柿をくいながら奈良をひとり歩いてみよう。れんげそうの田んぼも、ひつじ田となっていることだろう。
高橋和巳『邪宗門』上巻を読んだ。大本教への大弾圧を背景にした小説。暗い話。重厚な文体。昔、全共闘に信奉されたときいたことがあり敬遠していたが読んでみて高橋和巳がドフトエフスキー的な作家だといわれる所以が何となくわかるような気がした。下巻は本棚に見あたらないので同氏の『悲の器』を読み出した。世界的な刑法学者で次期(東大らしい)法学部長と衆目を集めている大学教授が末期がんの妻を抱えている。ところが妻の看護に頼んだ理知的な魅力をもつ家政婦に損害賠償請求されるというスキャンダルに見舞われるのである。モデルがいて実話らしい。
面白そう。権威の失墜に密かに喜悦する下賤な一読者にしばし身をおきたい。全共闘を支持したという高橋和巳自身も運動の末路をみることなく40歳前に早世した。
2013年4月22日月曜日
ボストンのテロ・・・猫跨ぎ
ボストンマラソンの爆弾テロ事件は驚くことばかりだ。ボストンは静かな学園都市。ハーバード大学、MITなどの超有名大学が並ぶ。犯人はそのMITの学生だったとか。
無辜の市民、笑いさざめく庶民の真っ只中に釘やボルトを封じ込めた自家製の爆弾を爆発させる。この冷血な怖ろしい憎悪の源は何か。秋葉原の無差別殺傷事件があった。共通するのは笑いさざめく無邪気な大衆に何のシンパシーも感じない。むしろ憎悪を感じている点だ。自爆ではない。彼等は逃げている。イスラムのジハードではない。こんなスタイルがあったのか。
犯人はロシアのチェチェン人だという。以前から激しい独立抵抗運動で知られるが、ロシア政府はこれに容赦ない弾圧を加え、それに対し過激な無差別テロを行っている。しかしいずれにせよ、それはロシア国内問題と思っていた。イスラム圏内で幾つかのイスラム過激派があり、それぞれ目的は微妙に違うが、いつしかそれらが相呼応して、グローバルな反西欧の破壊活動を行う様になった―というのはうがちすぎか。
あとはアメリカの治安警察の鉄壁な対応。あのあと直ちに1000人のFBIが地域に投入されたという。監視カメラの精巧さ、凄まじいまでの情報処理能力には舌をまく。まるで事件以前より彼等をマークしていたかのようだ。犯人を逮捕したあと、警察の責任者が正義は勝ったと高揚してインタビューに応じていた。市民は拍手喝采し国旗を振り「USA、USA」を連呼していた。力には力のこの国の本性がむき出しにされる。
金正恩も気を付けるべきだろう。虎の尾を踏んだら必ず爆撃され金王朝は壊滅する―それはそんなに遠くないと思う。これは蛇足。
無辜の市民、笑いさざめく庶民の真っ只中に釘やボルトを封じ込めた自家製の爆弾を爆発させる。この冷血な怖ろしい憎悪の源は何か。秋葉原の無差別殺傷事件があった。共通するのは笑いさざめく無邪気な大衆に何のシンパシーも感じない。むしろ憎悪を感じている点だ。自爆ではない。彼等は逃げている。イスラムのジハードではない。こんなスタイルがあったのか。
犯人はロシアのチェチェン人だという。以前から激しい独立抵抗運動で知られるが、ロシア政府はこれに容赦ない弾圧を加え、それに対し過激な無差別テロを行っている。しかしいずれにせよ、それはロシア国内問題と思っていた。イスラム圏内で幾つかのイスラム過激派があり、それぞれ目的は微妙に違うが、いつしかそれらが相呼応して、グローバルな反西欧の破壊活動を行う様になった―というのはうがちすぎか。
あとはアメリカの治安警察の鉄壁な対応。あのあと直ちに1000人のFBIが地域に投入されたという。監視カメラの精巧さ、凄まじいまでの情報処理能力には舌をまく。まるで事件以前より彼等をマークしていたかのようだ。犯人を逮捕したあと、警察の責任者が正義は勝ったと高揚してインタビューに応じていた。市民は拍手喝采し国旗を振り「USA、USA」を連呼していた。力には力のこの国の本性がむき出しにされる。
金正恩も気を付けるべきだろう。虎の尾を踏んだら必ず爆撃され金王朝は壊滅する―それはそんなに遠くないと思う。これは蛇足。
2013年4月21日日曜日
奈良吟行句・・・猫跨ぎ
季節が逆戻りしたような冷たい雨が降っている。
先日の古都の吟行句を忘れないうちに載せておこう。
・斑鳩を経巡る日なり蕨餅
・紫雲英田や九輪の遠き法輪寺
・風鐸の風を待ちたる日永かな
・回廊にゴム長干され遅日かな
・春疾風大寺の鐘動かざる
・落椿の位置定まりぬ白毫寺
・邪鬼の目に千年の闇鳥雲に
即日に出来るのはまれで、目に止まった事物をメモしておいて、あとは机の上の作業。
当事者は思い入れたっぷりに感情移入するから、出来不出来は当人には判らないね。まあそんなもの。ただなまじ散文の日記よりよほど記憶が鮮明に蘇る。お薦めする次第。
先日の古都の吟行句を忘れないうちに載せておこう。
・斑鳩を経巡る日なり蕨餅
・紫雲英田や九輪の遠き法輪寺
・風鐸の風を待ちたる日永かな
・回廊にゴム長干され遅日かな
・春疾風大寺の鐘動かざる
・落椿の位置定まりぬ白毫寺
・邪鬼の目に千年の闇鳥雲に
即日に出来るのはまれで、目に止まった事物をメモしておいて、あとは机の上の作業。
当事者は思い入れたっぷりに感情移入するから、出来不出来は当人には判らないね。まあそんなもの。ただなまじ散文の日記よりよほど記憶が鮮明に蘇る。お薦めする次第。
2013年4月20日土曜日
杜牧『清明』 ・・・褌子
一昨日は夏のような暑さで水のはいった田んぼで、カエルが一斉にないていた。ところが昨日、今日は冬のような寒さでストーブを焚いている。きょうは何となくもの悲しい気分になった。近所の独り暮らしのおじさんが、メガネの弦がはずれて朝から半日かけてビスを探したがみつからない…という電話。古いメガネと極小ドライバーをもってかけつけた。ビスをはずして弦をつけてあげ、メガネ拭きで汚れたレンズを磨いてあげたら大変な喜びよう。このおじさんは私よりひとつくらい年下のはず。東北の工業高校出て実業団の野球部で活躍したが、職場結婚の奥さんがエホバの証人(ものみの塔)で狂って自殺。彼も会社にいずらくなって退職してからはずっと貧乏くらし。おだやかな人柄のいいおじさんなんだが人生がついてない・・・
午前は、安原老人宅に行って稚児ユリやめずらしいオダマキをたくさんもらってきた。安原老人はむかし原発などで稼いで豪邸に住んでいる。蜜蝋クリームをつくっている奥さんからもらった蜜蝋を先日、逸徳さんに送ってやったら静岡からお礼のメールがきたと奥さんが「立派なお友だちばかりですねえ」と感激していた。
安原老人がいいものみせてやると、うやうやしく床の間の掛け軸をはずした。すわマッカーサーの御真筆かと思ったら意外にも、下からまた掛け軸がでてきた。なんと清朝皇帝の皇弟君の“御真筆”の達筆で杜牧の漢詩「清明」がしたためてあるではないか。要するに、入手の経緯を縷々書いた書面を私に校正してくれというのである。どうも「何とか鑑定」にテレビ出演をおもいたったらしいのだ。(本当に御真筆ならテレビで鑑定してもらうこともあるまいが) ほかにも鍋島や九谷などの逸品をたくさんみせられた。豪邸でやさしい奥さんと悠々と暮らすおじさんとゴミの山の中で歯痛や腰痛に悩みながら寝起きしているおじさんと、人生いろいろだなあ。
「清明」
淸明時節雨紛紛
路上行人欲斷魂
借問酒家何處有
牧童遙指杏花村
清明の時節 雨 紛々
路上の行人 魂を断たんと欲す
借問す 酒家は何処に有る
牧童 遥かに指す 杏花村
午前は、安原老人宅に行って稚児ユリやめずらしいオダマキをたくさんもらってきた。安原老人はむかし原発などで稼いで豪邸に住んでいる。蜜蝋クリームをつくっている奥さんからもらった蜜蝋を先日、逸徳さんに送ってやったら静岡からお礼のメールがきたと奥さんが「立派なお友だちばかりですねえ」と感激していた。
安原老人がいいものみせてやると、うやうやしく床の間の掛け軸をはずした。すわマッカーサーの御真筆かと思ったら意外にも、下からまた掛け軸がでてきた。なんと清朝皇帝の皇弟君の“御真筆”の達筆で杜牧の漢詩「清明」がしたためてあるではないか。要するに、入手の経緯を縷々書いた書面を私に校正してくれというのである。どうも「何とか鑑定」にテレビ出演をおもいたったらしいのだ。(本当に御真筆ならテレビで鑑定してもらうこともあるまいが) ほかにも鍋島や九谷などの逸品をたくさんみせられた。豪邸でやさしい奥さんと悠々と暮らすおじさんとゴミの山の中で歯痛や腰痛に悩みながら寝起きしているおじさんと、人生いろいろだなあ。
「清明」
淸明時節雨紛紛
路上行人欲斷魂
借問酒家何處有
牧童遙指杏花村
清明の時節 雨 紛々
路上の行人 魂を断たんと欲す
借問す 酒家は何処に有る
牧童 遥かに指す 杏花村
SAKURAと日本人・・・褌子
■猫跨ぎさんの句鑑賞
・志ん生の出囃子木の芽和すこし
高座にあがるときの出囃子をきくと噺への期待感が…
・たそがれの紅梅本朝水滸伝
水滸伝にも本朝版があるんだね。古い錦絵をみているような味がある
・ショベルカーの砕く旧家や遠さくら
昨年、旧家の独居おばあさんが風呂で亡くなっていた。たちまち鬱蒼とした旧家に重機がはいって落花狼藉。いま建て売り何十軒の売り出しノボリが揺れている。
・昏々と昼寝の男紫木蓮
小栗康平の映画『眠る男』を思い出した。
・鶯や指より落ちる文庫本
春眠だね。
・月おぼろ箪笥のうへの月球儀
暖かな潤んでいるような春の空気のにおいがある。
・木蓮の花びら重く落ちかかり
木蓮の白い花びらはすぐ散ってしまう。紫木蓮は散るまですこし間があるが。
花びらは厚みがあり重さで垂れ下がりそして日焼けして無残に散り落ちる。
・青ざめた風吹き抜ける花菜畑
青ざめた風・・・新感覚的な表現だ。春寒し。青ざめた馬は誰だったか
・バイソンの頭の重き遅日かな
特選。確かにバッファローは重たそうな頭している。そういえばゾウアザラシの鼻も重そうだし、トナカイの角も重すぎる。マンモスの角も… 日脚が延びてきたこの頃の気候と「バイソンの頭の重き」があう
・花冷えや線香点す信なき夜
「信なき夜」がよくわからない。信仰心があるわけではないが、亡き奥様の位牌 に線香灯し続けているということでしょうか。菊捨ててまた菊をさす仏間かな
■仁兵衛さん句を鑑賞
・ 名ばかりの春や荒んだ風ばかり
そうか、函館は春は名のみの風の寒さか
・ 春寒し今のいままで連絡船
係留してある摩周丸のそばで仁ちゃんとラジオ体操しました。繋留ロープの上 でカモメがのんびりみていた。
・ 身勝手な弥生の雪と恋仲と
降ったり晴れたり、くっついたり別れたり
・ 春浅し戦後は何が変ったの
いろいろ変わりましたね。ことしは昭和88年。大正102年。明治146年。
明治維新からまだ146年か。こちとらも70年生きたのに。
・ 春ともし宮沢賢治坐りをり
春と修羅 賢治の詩世界と春ともしは実にあうね。
・ 花を観て花に看とられ宴かな
日本人はどうしてこんなに桜好きになったのだろうね。
西行桜のころからか。そめいよしのは江戸末期からだが。
しきしまのやまと心を人とはば朝日ににほふ山桜花は本居信長か
古事記にも「このはなさくやひめ」とかいう神様がいるから大和民族の桜好きは年期がはいっている。狩猟民族アイヌにはこんな自然観はなさそうだ。
桜の木の下には屍体が埋まっている…は梶井基次郎。妙なリアリティ。
・志ん生の出囃子木の芽和すこし
高座にあがるときの出囃子をきくと噺への期待感が…
・たそがれの紅梅本朝水滸伝
水滸伝にも本朝版があるんだね。古い錦絵をみているような味がある
・ショベルカーの砕く旧家や遠さくら
昨年、旧家の独居おばあさんが風呂で亡くなっていた。たちまち鬱蒼とした旧家に重機がはいって落花狼藉。いま建て売り何十軒の売り出しノボリが揺れている。
・昏々と昼寝の男紫木蓮
小栗康平の映画『眠る男』を思い出した。
・鶯や指より落ちる文庫本
春眠だね。
・月おぼろ箪笥のうへの月球儀
暖かな潤んでいるような春の空気のにおいがある。
・木蓮の花びら重く落ちかかり
木蓮の白い花びらはすぐ散ってしまう。紫木蓮は散るまですこし間があるが。
花びらは厚みがあり重さで垂れ下がりそして日焼けして無残に散り落ちる。
・青ざめた風吹き抜ける花菜畑
青ざめた風・・・新感覚的な表現だ。春寒し。青ざめた馬は誰だったか
・バイソンの頭の重き遅日かな
特選。確かにバッファローは重たそうな頭している。そういえばゾウアザラシの鼻も重そうだし、トナカイの角も重すぎる。マンモスの角も… 日脚が延びてきたこの頃の気候と「バイソンの頭の重き」があう
・花冷えや線香点す信なき夜
「信なき夜」がよくわからない。信仰心があるわけではないが、亡き奥様の位牌 に線香灯し続けているということでしょうか。菊捨ててまた菊をさす仏間かな
■仁兵衛さん句を鑑賞
・ 名ばかりの春や荒んだ風ばかり
そうか、函館は春は名のみの風の寒さか
・ 春寒し今のいままで連絡船
係留してある摩周丸のそばで仁ちゃんとラジオ体操しました。繋留ロープの上 でカモメがのんびりみていた。
・ 身勝手な弥生の雪と恋仲と
降ったり晴れたり、くっついたり別れたり
・ 春浅し戦後は何が変ったの
いろいろ変わりましたね。ことしは昭和88年。大正102年。明治146年。
明治維新からまだ146年か。こちとらも70年生きたのに。
・ 春ともし宮沢賢治坐りをり
春と修羅 賢治の詩世界と春ともしは実にあうね。
・ 花を観て花に看とられ宴かな
日本人はどうしてこんなに桜好きになったのだろうね。
西行桜のころからか。そめいよしのは江戸末期からだが。
しきしまのやまと心を人とはば朝日ににほふ山桜花は本居信長か
古事記にも「このはなさくやひめ」とかいう神様がいるから大和民族の桜好きは年期がはいっている。狩猟民族アイヌにはこんな自然観はなさそうだ。
桜の木の下には屍体が埋まっている…は梶井基次郎。妙なリアリティ。
2013年4月19日金曜日
函館通信206・・・いいなー・・・仁兵衛
いいなー!春の動植物がどの句にも散りばめられているのが羨ましいのである。函館は未だ名ばかりの春のままで今日は霙が降ってしまった。雪が歩道に無くなってから桜が咲くまでの一ヵ月半の間に寒波を伴って低気圧が幾つ通り過ぎて行くのだろう。曇天を見ながら恨み節が続くのである。
・志ん生の出囃子木の芽和すこし・・・出囃子と木の芽和えとのぶつかりが面白い。共に江戸情緒が滲み出てくる。最後のすこしで決めているのは上手さだな。
・たそがれの紅梅本朝水滸伝・・・こちらは紅梅と講談の取合せか。水滸伝聞いてみたいものだ。
・ショベルカーの砕く旧家や遠さくら・・・目の前の工事と遠くに見える桜との遠近法が北斎の絵を見ているようです。
・昏々と昼寝の男紫木蓮・・・昼寝と木蓮の季重なりか?
・鶯や指より落ちる文庫本・・・春のまどろみの中に鶯の谷渡りが聞こえてくる。縁側のある日本家屋の典型を想像してみたい。
・月おぼろ箪笥のうへの月球儀・・・箪笥の上に月球儀あるお宅は沢山はないね。
・木蓮の花びら重く落ちかかり・・・落ちかけの花びらに現実の危うさが集約されている様に感じた。
・青ざめた風吹き抜ける花菜畑・・・青ざめた風とは病的な何かを感じますがそこにも菜の花は満開している。これが羨ましい。
・バイソンの頭の重き遅日かな・・・春の日暮れが遅くなるのをバイソンの頭の重さに結びつける上手さに脱帽。特選。
・花冷えや線香点す信なき夜・・・信なき夜とはどんな夜なのか想像は拡がる。
・志ん生の出囃子木の芽和すこし・・・出囃子と木の芽和えとのぶつかりが面白い。共に江戸情緒が滲み出てくる。最後のすこしで決めているのは上手さだな。
・たそがれの紅梅本朝水滸伝・・・こちらは紅梅と講談の取合せか。水滸伝聞いてみたいものだ。
・ショベルカーの砕く旧家や遠さくら・・・目の前の工事と遠くに見える桜との遠近法が北斎の絵を見ているようです。
・昏々と昼寝の男紫木蓮・・・昼寝と木蓮の季重なりか?
・鶯や指より落ちる文庫本・・・春のまどろみの中に鶯の谷渡りが聞こえてくる。縁側のある日本家屋の典型を想像してみたい。
・月おぼろ箪笥のうへの月球儀・・・箪笥の上に月球儀あるお宅は沢山はないね。
・木蓮の花びら重く落ちかかり・・・落ちかけの花びらに現実の危うさが集約されている様に感じた。
・青ざめた風吹き抜ける花菜畑・・・青ざめた風とは病的な何かを感じますがそこにも菜の花は満開している。これが羨ましい。
・バイソンの頭の重き遅日かな・・・春の日暮れが遅くなるのをバイソンの頭の重さに結びつける上手さに脱帽。特選。
・花冷えや線香点す信なき夜・・・信なき夜とはどんな夜なのか想像は拡がる。
四月十句・・・猫跨ぎ
仁ちゃんと前後して月いちの発表になった感があるが、今月の十句。こんな感じで行きたし。当地は桜もあっけなく終わり、しかし暑からず寒からずの一番良い気候かとも。
・志ん生の出囃子木の芽和すこし
・たそがれの紅梅本朝水滸伝
・ショベルカーの砕く旧家や遠さくら
・昏々と昼寝の男紫木蓮
・鶯や指より落ちる文庫本
・月おぼろ箪笥のうへの月球儀
・木蓮の花びら重く落ちかかり
・青ざめた風吹き抜ける花菜畑
・バイソンの頭の重き遅日かな
・花冷えや線香点す信なき夜
・志ん生の出囃子木の芽和すこし
・たそがれの紅梅本朝水滸伝
・ショベルカーの砕く旧家や遠さくら
・昏々と昼寝の男紫木蓮
・鶯や指より落ちる文庫本
・月おぼろ箪笥のうへの月球儀
・木蓮の花びら重く落ちかかり
・青ざめた風吹き抜ける花菜畑
・バイソンの頭の重き遅日かな
・花冷えや線香点す信なき夜
2013年4月18日木曜日
パソコンというもの・・・猫跨ぎ
西原氏も言っていたが、怪しげなサイト、ソフトに安直に近づかなければ余り気にすることもなかろうということだろう。フリーソフトは危ないものがあるね。私も経験があるが、削除しようとしても容易にできなかったりする。レジストリーというPCの動作を支配するかなり深いところに変更を加えたりするから、詳しい人間でないと始末におえない。
結局、パソコンは過剰な機能を搭載していた。もう消えてしまったが、ワープロ専用機は便利で、あれはあれで完結した商品だったが、パソコンに席巻されてしまった。当時としては使いもしない機能を過剰に持たされ高い買い物をさせられた感があった。何となく齟齬を感じたものだ。次にインターネットが爆発的に普及するが、大半はネットを見て楽しむユーザーに対し、これでもかと色んなソフトを搭載して売りつける商品であり続けたんだな。ここにも買い手と商品の間に居心地の良くない齟齬が生じた。
こういう構造は何時までも続かない。それが壊れてゆく過程なのだと思う。必要な単機能にそれぞれ特化して行く。何でも出来ますの総合デパートから個性をもった身軽な専門店に別れてゆくということか。
みな感じていた「齟齬」を積極的に壊して新しい世界を開発する―破壊と創造はやはりアメリカ発なんだ。ソニーなんか顔色無し。残念ながら、原理は他人任せで、専ら結果を受け入れ、こつこつ磨きあげて便利を追求するのが日本なんだろう。
結局、パソコンは過剰な機能を搭載していた。もう消えてしまったが、ワープロ専用機は便利で、あれはあれで完結した商品だったが、パソコンに席巻されてしまった。当時としては使いもしない機能を過剰に持たされ高い買い物をさせられた感があった。何となく齟齬を感じたものだ。次にインターネットが爆発的に普及するが、大半はネットを見て楽しむユーザーに対し、これでもかと色んなソフトを搭載して売りつける商品であり続けたんだな。ここにも買い手と商品の間に居心地の良くない齟齬が生じた。
こういう構造は何時までも続かない。それが壊れてゆく過程なのだと思う。必要な単機能にそれぞれ特化して行く。何でも出来ますの総合デパートから個性をもった身軽な専門店に別れてゆくということか。
みな感じていた「齟齬」を積極的に壊して新しい世界を開発する―破壊と創造はやはりアメリカ発なんだ。ソニーなんか顔色無し。残念ながら、原理は他人任せで、専ら結果を受け入れ、こつこつ磨きあげて便利を追求するのが日本なんだろう。
西原君ありがとう ・・褌子
西原君の情報は貴重で、ご同輩のなかでは彼がいちばんIT関係にはくわしそうだ。
ネット上には真偽のはっきりしない情報がとびかっていて、小生のようなウブな正直者はすぐだまされる。さっそく猫跨ぎさんが転載してくれた西原情報をEverNoteに記録した。
『中身を良く確認しないでのソフトのダウンロード、ワンクリックの方が実質的被害が大きい』とあるのが小生にも思い当たる。何とか何とかというソフトでパソコンが劇的に軽快になるとか書いてあってインストールしたら料金請求してきたのであわてて削除しようとしたがちっともアンインストールできない。ネットに詐欺ソフトだから削除方法が書いてあってやっと削除できた。、
小生はネット上のお金儲けみたいなうまい話やH系には全く関心がないのでフイシュイングメール(詐欺メールの意か)にはだまされない(と思っている)。ところがだまされやすいのは「なりすまし」だ。これにはよほど注意しないと。根が疑うということを知らないタチなんだ。じつは長年、生活相談みたいなことをボランティアでやっているが、失敗がいくつかある。もめ事で相談にきたひとのいうことを百%信用してしまい、「加害者」に「こんなことはやめなさい!」ときびしく警告したところが、じつは相談にきたほうがストーカー体質のひとだった…。被害者と加害者を取り違える大失敗。
アンチウイルスソフトには、無料のMicrosoftのSecurity Essentialsを私もつかっている。いぜんはトレンドマイクロのソフトを高額で買って、しかもパソコンが重くなり困ったものだ。
「PCが全く必要がなくなる」ということはない。キーボードで文章書くひと、年賀状などなにか作る人にはパソコンは必携でずっと残るだろう。しかし、そういう創造系のひとはごく少数だから、圧倒的に多いインターネットで一寸調べたい、あとは簡単なメール程度というひとは、iPhoneやi-Padで十分すぎるというか指一本でできるので、もうパソコンは買わないだろう。XPのサポートがなくなるという機会に、中高年のおじさん達はタブレットにかなり移るのではないか。
私もiPhoneにさくさく文章入力できる携帯キーボードを買おうと思っている。いま考えているのはポメラdm100というもの。一万円くらいに値下がりするのを待っている。(そんなに書くことあるの?と聴かれると困るが…)
きのう、ショットノート(ShotNote)というメモ帳を280円で買ってきた。旅にでかけたりしてメモを紙の指定された枠のなかに書いてiPhoneでパチリと撮ると、パソコンやiPhoneのEverNoteのメモ帳欄に飛んでゆく。しかもタイトルをボールペンで活字みたいに書いておくとパソコン側でOCR化してテクストにしてくれるのであとで検索できる。(そんなに貴方メモすることあるの?と聴かれると困るが…)
ネット上には真偽のはっきりしない情報がとびかっていて、小生のようなウブな正直者はすぐだまされる。さっそく猫跨ぎさんが転載してくれた西原情報をEverNoteに記録した。
『中身を良く確認しないでのソフトのダウンロード、ワンクリックの方が実質的被害が大きい』とあるのが小生にも思い当たる。何とか何とかというソフトでパソコンが劇的に軽快になるとか書いてあってインストールしたら料金請求してきたのであわてて削除しようとしたがちっともアンインストールできない。ネットに詐欺ソフトだから削除方法が書いてあってやっと削除できた。、
小生はネット上のお金儲けみたいなうまい話やH系には全く関心がないのでフイシュイングメール(詐欺メールの意か)にはだまされない(と思っている)。ところがだまされやすいのは「なりすまし」だ。これにはよほど注意しないと。根が疑うということを知らないタチなんだ。じつは長年、生活相談みたいなことをボランティアでやっているが、失敗がいくつかある。もめ事で相談にきたひとのいうことを百%信用してしまい、「加害者」に「こんなことはやめなさい!」ときびしく警告したところが、じつは相談にきたほうがストーカー体質のひとだった…。被害者と加害者を取り違える大失敗。
アンチウイルスソフトには、無料のMicrosoftのSecurity Essentialsを私もつかっている。いぜんはトレンドマイクロのソフトを高額で買って、しかもパソコンが重くなり困ったものだ。
「PCが全く必要がなくなる」ということはない。キーボードで文章書くひと、年賀状などなにか作る人にはパソコンは必携でずっと残るだろう。しかし、そういう創造系のひとはごく少数だから、圧倒的に多いインターネットで一寸調べたい、あとは簡単なメール程度というひとは、iPhoneやi-Padで十分すぎるというか指一本でできるので、もうパソコンは買わないだろう。XPのサポートがなくなるという機会に、中高年のおじさん達はタブレットにかなり移るのではないか。
私もiPhoneにさくさく文章入力できる携帯キーボードを買おうと思っている。いま考えているのはポメラdm100というもの。一万円くらいに値下がりするのを待っている。(そんなに書くことあるの?と聴かれると困るが…)
きのう、ショットノート(ShotNote)というメモ帳を280円で買ってきた。旅にでかけたりしてメモを紙の指定された枠のなかに書いてiPhoneでパチリと撮ると、パソコンやiPhoneのEverNoteのメモ帳欄に飛んでゆく。しかもタイトルをボールペンで活字みたいに書いておくとパソコン側でOCR化してテクストにしてくれるのであとで検索できる。(そんなに貴方メモすることあるの?と聴かれると困るが…)
2013年4月17日水曜日
XPサポート終了に関して・・・猫跨ぎ
西原君へ本件を問い合わせたところ、下記メールを送ってくれたので、そのまま転記します。
お久しぶりです。
先日は、門前茶屋まで急いで5分遅れで到着したが、誰もいなくて
店の人から昼にキャンセルの連絡がきたとのこと。
一人で食事してもつまらないので、有楽町のサッポロライオンズ
で、スキー仲間を呼び出して飲みました。
あまり使わない携帯を見たら、小倉さんからキャンセルを伝えるメールが入っていました。
さて、ご質問の件ですが、
私なら、そのまま使っていますね。ウイルスにやられる確率は
サポートしている時でも0%ではありませんし、新聞で大きくウイルスが報じられたら、
妻のPCがXPなので、Windows7(ファミリーパックお得用3台分を1年前に
購入済ですが、使い方の説明をするのが面倒なのでそのままXP)で、クリーンインストールします。
それより、フイシュイングメールや、中身を良く確認しないでのソフトのダウンロード
説明文を良く読まないワンクリックの方が実質的被害が大きいと思います。
アンチウイルスソフトには、無料のMicrosoftのSecurity Essentialsを多くの方が使っていると思いますが、
XPにはこれのサポートがなくなるでしょう。 有料のソフトはビジネスなので、脆弱部分を有る程度おぎなうようにして
XPにも対応するでしょう。
有料のアンチウイルスソフトを買うくらいなら、まだ販売されているwindows7のDSP版(通販で¥11000程)
で、クリーンインストールし、Security Essentialsを入れておく。
私は、起動時windows8と7が切り替えられるようにPCにインストールしていますが、
��は最初触ってみただけで、いつも7です。
では。
西原
お久しぶりです。
先日は、門前茶屋まで急いで5分遅れで到着したが、誰もいなくて
店の人から昼にキャンセルの連絡がきたとのこと。
一人で食事してもつまらないので、有楽町のサッポロライオンズ
で、スキー仲間を呼び出して飲みました。
あまり使わない携帯を見たら、小倉さんからキャンセルを伝えるメールが入っていました。
さて、ご質問の件ですが、
私なら、そのまま使っていますね。ウイルスにやられる確率は
サポートしている時でも0%ではありませんし、新聞で大きくウイルスが報じられたら、
妻のPCがXPなので、Windows7(ファミリーパックお得用3台分を1年前に
購入済ですが、使い方の説明をするのが面倒なのでそのままXP)で、クリーンインストールします。
それより、フイシュイングメールや、中身を良く確認しないでのソフトのダウンロード
説明文を良く読まないワンクリックの方が実質的被害が大きいと思います。
アンチウイルスソフトには、無料のMicrosoftのSecurity Essentialsを多くの方が使っていると思いますが、
XPにはこれのサポートがなくなるでしょう。 有料のソフトはビジネスなので、脆弱部分を有る程度おぎなうようにして
XPにも対応するでしょう。
有料のアンチウイルスソフトを買うくらいなら、まだ販売されているwindows7のDSP版(通販で¥11000程)
で、クリーンインストールし、Security Essentialsを入れておく。
私は、起動時windows8と7が切り替えられるようにPCにインストールしていますが、
��は最初触ってみただけで、いつも7です。
では。
西原
ちょっと待った・・・猫跨ぎ
ほんとうにPCは全く必要ない?ちょっと違うのでないかい。iPhoneは基本的には閲覧用つまり〝見る〟に特化しているのではないか。〝作る〟ことはやはりPCだろう。
iPhoneでWORD、EXCELは出来ないことはないが、やたら面倒らしい。出来たものの閲覧は出来るけれどね。
インターネットで情報検索や音楽のダウンロードだけのユーザーなら相当数iPhoneに流れるだろうが。違いまっか。
iPhoneでWORD、EXCELは出来ないことはないが、やたら面倒らしい。出来たものの閲覧は出来るけれどね。
インターネットで情報検索や音楽のダウンロードだけのユーザーなら相当数iPhoneに流れるだろうが。違いまっか。
XP・・・・褌子
WindowsXPのMS社によるサポートが来年五月で終わるそうだ。仁ちゃんがさきに発言しているが、知り合いのおじさんからも、どういうこと?と質問された。小生も詳しくないが、いまも世界中で数億人がXPでうごくウインドウズパソコンを使っているから、今回もたぶん大丈夫だろうとみんなタカをくくっているようだ。XPのあとのVistaがものすごく不評で、だれも乗り換えないのでMS社はセブンをだしたが一度評判を落とすと誰も信用しなくなるもので、いまだにXPが発売以来12年間も世界中で使われている。企業関係はいまもほとんどXPだという。数年前にサポート終了を宣言したが、世界中からブーイングが起きてMS社がおれて今もサポートが続いているが、いよいよ来年4月までですよと宣告したのだが・・・。
だいたいマイクロソフトという会社は余計な機能が満載された新しいものをつくっては売りつけようとやっきになってきた。ワードが入っているオフィスも何万円もするが、バージョンアップするたびに巨大なソフトになり容量ばかり浪費して不人気このうえないのだそうだ。
その間隙をぬって大成功したのがアップルとグーグル。いまや両者とも先行したMS社よりもはるかにもうけにもうけている。
アップルのマックは一部マニアに大変な人気があるがウインドウズには勝てなかった。が、皮肉にもそのおかげで、iPodで成功し、iPhoneで世界を席巻し、i-Padの隆盛で個人のパソコン全盛時代がいまや終わろうとしている。企業は仕事上でやむなくウインドウズパソコンを使い続けるだろうが、個人ユーザーはこれからはパソコン買わないのではないか。げんにぜんぜんパソコンが売れないのだそうだ。巨人IBMの凋落は古い話になったが、いまのMS社の不人気ぶりをみているとまさにおごる平家は…の感もある。
本当に来年4月にXPのサポートうちきるのかどうか、業界ではカウントダウンがはじまっているそうだが、法人のパソコンのみサポートつづけます…などとMS社側が屈して結局、みんなXPのまま今までどおり使いつづける・・・・そのうちパソコンそのものが家庭から徐々に姿を消しだして、どこもタブレット型のi-Pad(またはグーグルのOS、anroidでうごくタブレット)の時代がやってくる。あるいは、MS社がXPのサポート中止を強行したために、怒った個人ユーザーが劇的にタブレットへ移行するかも。
小生は一ヶ月くらい前からiPhoneとi-Pad miniを使い出したが全く小型のパソコンそのもので、キーボードで文章書くことに慣らされてしまったひとでなければ、パソコンを使う必要が全くないのである。
だいたいマイクロソフトという会社は余計な機能が満載された新しいものをつくっては売りつけようとやっきになってきた。ワードが入っているオフィスも何万円もするが、バージョンアップするたびに巨大なソフトになり容量ばかり浪費して不人気このうえないのだそうだ。
その間隙をぬって大成功したのがアップルとグーグル。いまや両者とも先行したMS社よりもはるかにもうけにもうけている。
アップルのマックは一部マニアに大変な人気があるがウインドウズには勝てなかった。が、皮肉にもそのおかげで、iPodで成功し、iPhoneで世界を席巻し、i-Padの隆盛で個人のパソコン全盛時代がいまや終わろうとしている。企業は仕事上でやむなくウインドウズパソコンを使い続けるだろうが、個人ユーザーはこれからはパソコン買わないのではないか。げんにぜんぜんパソコンが売れないのだそうだ。巨人IBMの凋落は古い話になったが、いまのMS社の不人気ぶりをみているとまさにおごる平家は…の感もある。
本当に来年4月にXPのサポートうちきるのかどうか、業界ではカウントダウンがはじまっているそうだが、法人のパソコンのみサポートつづけます…などとMS社側が屈して結局、みんなXPのまま今までどおり使いつづける・・・・そのうちパソコンそのものが家庭から徐々に姿を消しだして、どこもタブレット型のi-Pad(またはグーグルのOS、anroidでうごくタブレット)の時代がやってくる。あるいは、MS社がXPのサポート中止を強行したために、怒った個人ユーザーが劇的にタブレットへ移行するかも。
小生は一ヶ月くらい前からiPhoneとi-Pad miniを使い出したが全く小型のパソコンそのもので、キーボードで文章書くことに慣らされてしまったひとでなければ、パソコンを使う必要が全くないのである。
2013年4月16日火曜日
四月仁句鑑賞・・・猫跨ぎ
・ 名ばかりの春や荒んだ風ばかり
北海道の春は急にやって来るとはいうけれど、そうは言っても寒い日は続く。実感だね。春の小川はさらさらゆくよという中間色の風景は北海道にないんだよね。
・ 春寒し今のいままで連絡船
いままた青函にフェリーが就航していると聞いたが。青森と大間へ。矢張り需要があるのかな。まだ連絡船かい、という著者の複雑な思いか。
・ 身勝手な弥生の雪と恋仲と
嘆き節が続くなあ。「春の弥生」ではなかったのかという気持。本州とは大違い。
・ 春浅し戦後は何が変ったの
戦後とは?いまはその後の平成だが。今更、女とナイロンの靴下ではあるまいが。
・ 春ともし宮沢賢治坐りをり
この賢治はどんな賢治なんだろう。今更ながら賢治の多面的な貌を思い浮かべる。
・ 該当欄斜線を引いて春の虹
健康診断の自覚症状なんかの欄かな。
・ 花吹雪長男次男三男と
昔の花見風景の追憶か。
・ 元禄の頃からここで桜狩
これも前句の続きか。
・ 花を観て花に看とられ宴かな
なにか西行の心境になってきた。
・ 消息の薄くなりつつ花は葉に
一緒に花を愛でた知人に消息の消えかかっているのもちらほら。花が終わり葉桜になるのもあっといいう間だが、なに人生もそうではないか。
北海道の春は急にやって来るとはいうけれど、そうは言っても寒い日は続く。実感だね。春の小川はさらさらゆくよという中間色の風景は北海道にないんだよね。
・ 春寒し今のいままで連絡船
いままた青函にフェリーが就航していると聞いたが。青森と大間へ。矢張り需要があるのかな。まだ連絡船かい、という著者の複雑な思いか。
・ 身勝手な弥生の雪と恋仲と
嘆き節が続くなあ。「春の弥生」ではなかったのかという気持。本州とは大違い。
・ 春浅し戦後は何が変ったの
戦後とは?いまはその後の平成だが。今更、女とナイロンの靴下ではあるまいが。
・ 春ともし宮沢賢治坐りをり
この賢治はどんな賢治なんだろう。今更ながら賢治の多面的な貌を思い浮かべる。
・ 該当欄斜線を引いて春の虹
健康診断の自覚症状なんかの欄かな。
・ 花吹雪長男次男三男と
昔の花見風景の追憶か。
・ 元禄の頃からここで桜狩
これも前句の続きか。
・ 花を観て花に看とられ宴かな
なにか西行の心境になってきた。
・ 消息の薄くなりつつ花は葉に
一緒に花を愛でた知人に消息の消えかかっているのもちらほら。花が終わり葉桜になるのもあっといいう間だが、なに人生もそうではないか。
函館通信205・・・名ばかりの春・・・仁兵衛
名ばかりの春が続いている。褌子さんの北茨城の山行きはいわきに長く住んでいたので懐かしいと同時に羨ましく感じています。
北海道は多くの花が一挙に咲き誇る所がこたえられぬとよく言われるが道南はそうでもなくだらだらとした名ばかりの春が長い。それに低気圧の通り道となって色んな風が強くその度に冬に逆戻りする。
それでも三日前に冬タイヤの交換を終えた。歩道の雪も完全に無くなって桜が咲くのを待っている。函館の開花は5月1日頃の予定だ。
予定といえばウインドウズXPのウイルス防止のサポート期間が来年3月で終了すると報道されている。個人としてはどんな対策をしたらいいのか教えて欲しい。そのまま使うとウイルスに簡単に犯されてしまうのか。妙案を教えて下さい。
近作十句
・ 名ばかりの春や荒んだ風ばかり
・ 春寒し今のいままで連絡船
・ 身勝手な弥生の雪と恋仲と
・ 春浅し戦後は何が変ったの
・ 春ともし宮沢賢治坐りをり
・ 該当欄斜線を引いて春の虹
・ 花吹雪長男次男三男と
・ 元禄の頃からここで桜狩
・ 花を観て花に看とられ宴かな
・ 消息の薄くなりつつ花は葉に
北海道は多くの花が一挙に咲き誇る所がこたえられぬとよく言われるが道南はそうでもなくだらだらとした名ばかりの春が長い。それに低気圧の通り道となって色んな風が強くその度に冬に逆戻りする。
それでも三日前に冬タイヤの交換を終えた。歩道の雪も完全に無くなって桜が咲くのを待っている。函館の開花は5月1日頃の予定だ。
予定といえばウインドウズXPのウイルス防止のサポート期間が来年3月で終了すると報道されている。個人としてはどんな対策をしたらいいのか教えて欲しい。そのまま使うとウイルスに簡単に犯されてしまうのか。妙案を教えて下さい。
近作十句
・ 名ばかりの春や荒んだ風ばかり
・ 春寒し今のいままで連絡船
・ 身勝手な弥生の雪と恋仲と
・ 春浅し戦後は何が変ったの
・ 春ともし宮沢賢治坐りをり
・ 該当欄斜線を引いて春の虹
・ 花吹雪長男次男三男と
・ 元禄の頃からここで桜狩
・ 花を観て花に看とられ宴かな
・ 消息の薄くなりつつ花は葉に
マンプクな一日・・・褌子
西大寺の増長天に踏みつけられた邪鬼は「痛テエ!イテテテ!」とさけんでいるようだ。古代人の無邪気さがなんともいいねえ。先日、イワウチワをみにいった北茨城の横根山には馬酔木とシャラノキ(ナツツバキ)が無数にあった。馬酔木の花はドウダンツツジの花に似て可愛いが葉には毒がある。たくさんある春日神社では鹿が見向きもしないそうだ。
きょう夕方、ある女性宅をとつぜん訪れた。たくさんの山草を育てている優雅な女性で「うわーきれいですねえ」と私が激賞すると、白花都忘れ、赤花けら、矮性の甘草、小顎ウツギ、さらに夜芳香を発するゲイビラン、舞鶴草、白花オダマキ、ツレサギソウ、青軸まむし草、あと名前を思い出せないが全部で十数種類も堀りとって段ボールにいれてくれた。夕闇せまってきたが一生懸命、庭に植えた。
家にはいったところ、女房が突然きょうぐらい外でビフテキでも食べようかというので一瞬???と思ったが、あ、いけねえ女房の誕生日だった。朝は覚えていたが夕方には失念していた。さいきんのど忘れは度をこしている。「カウベル」という店で3000円のビフテキ500グラムを食ったら満腹。アートな一日でなくマンプクな一日になった。ふと原発の奴隷労働から逃げてきたT君のことを思い出した。T君はいま福島の農家で無事働いて晩飯を食っているだろうか…
きょう夕方、ある女性宅をとつぜん訪れた。たくさんの山草を育てている優雅な女性で「うわーきれいですねえ」と私が激賞すると、白花都忘れ、赤花けら、矮性の甘草、小顎ウツギ、さらに夜芳香を発するゲイビラン、舞鶴草、白花オダマキ、ツレサギソウ、青軸まむし草、あと名前を思い出せないが全部で十数種類も堀りとって段ボールにいれてくれた。夕闇せまってきたが一生懸命、庭に植えた。
家にはいったところ、女房が突然きょうぐらい外でビフテキでも食べようかというので一瞬???と思ったが、あ、いけねえ女房の誕生日だった。朝は覚えていたが夕方には失念していた。さいきんのど忘れは度をこしている。「カウベル」という店で3000円のビフテキ500グラムを食ったら満腹。アートな一日でなくマンプクな一日になった。ふと原発の奴隷労働から逃げてきたT君のことを思い出した。T君はいま福島の農家で無事働いて晩飯を食っているだろうか…
2013年4月14日日曜日
邪鬼その他・・・猫跨ぎ
寺の通路の石畳もその綾というか、張り巡らされた遊び心が面白い。左は唐招提寺、右は白毫寺のもの。
ついでに、大仏は幾度も火災にあい焼け落ちている。今のは江戸時代の再鋳造で、創建当時のものは数枚の蓮花の台座のみという。その蓮花に細かな線刻がされていていて面白い。これも信仰というより遊びこころか。そんなこんなでいろんなところに見所があり、古都のぶらぶら歩きは興趣つきない。椿と馬酔木が綺麗だった。秋の萩の頃にもう一度行きたいものだ。
2013年4月12日金曜日
蟇ないて唐招提寺春いづこ・・・褌子
猫跨ぎさんは若葉のころに、うらやましい旅をしていますね。美男におわす大仏さんの写真横顔も見事だ。和服に日本髪の女性はどなたでしょうか。いっしょに旅行されたのですか。気になってしようがありません。
ほろほろ会の飛鳥旅行のとき、小林さん国兼さんと前泊しましたね。
その時に唐招提寺にひとりで行ったら平成の大修理とかで屋根からおろした大きな鴟尾などをみただけ。エンタシスの金堂の列柱をみたかったのだが。鑑真和上像も趙紫陽お手植えの木も芭蕉句碑「若葉して御目の雫ぬぐはばや」もみたことない。水原秋桜子の掲句もじつにいい。
法隆寺は高校の修学旅行で行っただけ。西岡常一の『法隆寺をつくった木』を読んで古代人の智恵に驚く。備前の大きな山の北側の檜を法隆寺の北側に、山の南側の檜を法隆寺の南側に向きも山にあったままにもってきていて1300年たっても手斧でけずると創建時そのままの檜の香りがするとか。
東大寺は小林さん国兼さんとゆっくり見学しました。巨大な梵鐘のしたで写真を撮った。
東大寺のうらはゆっくり散歩したことないが、境内はずれの戒壇院の四天王に感動した。いまも机辺に甲冑をつけ忿怒の形相で邪鬼を踏む広目天の【写真】を飾っている。
事典をひくと四天王は持国天(東方)・増長天(南方)・広目天(西方)・多聞天(北方)。須弥壇の四方に安置される。
高松塚古墳にも自転車で三人で行きましたね。高松塚古墳の天井に極彩色で記された四神は青竜(東方)・朱雀(南方)・白虎(西方)・玄武(北方・黒亀に蛇)
一衣帯水。昔は大陸とも半島とも人間は行ったり来たりしていたのだ。
ほろほろ会の飛鳥旅行のとき、小林さん国兼さんと前泊しましたね。
その時に唐招提寺にひとりで行ったら平成の大修理とかで屋根からおろした大きな鴟尾などをみただけ。エンタシスの金堂の列柱をみたかったのだが。鑑真和上像も趙紫陽お手植えの木も芭蕉句碑「若葉して御目の雫ぬぐはばや」もみたことない。水原秋桜子の掲句もじつにいい。
法隆寺は高校の修学旅行で行っただけ。西岡常一の『法隆寺をつくった木』を読んで古代人の智恵に驚く。備前の大きな山の北側の檜を法隆寺の北側に、山の南側の檜を法隆寺の南側に向きも山にあったままにもってきていて1300年たっても手斧でけずると創建時そのままの檜の香りがするとか。
東大寺は小林さん国兼さんとゆっくり見学しました。巨大な梵鐘のしたで写真を撮った。
東大寺のうらはゆっくり散歩したことないが、境内はずれの戒壇院の四天王に感動した。いまも机辺に甲冑をつけ忿怒の形相で邪鬼を踏む広目天の【写真】を飾っている。
事典をひくと四天王は持国天(東方)・増長天(南方)・広目天(西方)・多聞天(北方)。須弥壇の四方に安置される。
高松塚古墳にも自転車で三人で行きましたね。高松塚古墳の天井に極彩色で記された四神は青竜(東方)・朱雀(南方)・白虎(西方)・玄武(北方・黒亀に蛇)
一衣帯水。昔は大陸とも半島とも人間は行ったり来たりしていたのだ。
2013年4月11日木曜日
奈良旅行・・・猫跨ぎ
修学旅行一団もまだそれ程でなく、桜が終わった後で、一般観光客も予想外に少なく、どこも比較的空いている。幸い天気に恵まれ、実に結構でした。
足は、ジェットスター航空の成田空港―関西空港の往復。関空から奈良までは直通バスで行く。最近、格安航空が各地に就航しはじめ、低料金で国内旅行は様変わりになったね。
各所で何度か見受けたのは、大きなiPadというのか、その画面を広げて写真をとる光景。何となくアジア系の外国女性に多いようだ。デジカメも売れないわけか。見掛けたのは高そうな一眼レフを首にかけた中高年の一団。高いおもちゃを持て余しているように見えぬこともない。それから中高年婦人一団が同じような婆臭い服装でワイワイ歩いているのは日本中何処も同じ。風景として美しくない。もっとお洒落すればいいのにと何時も思うが。
さて、東大寺の大仏と大仏殿も久し振りだった。1300年前にこんな巨大なものを作る構想力は何だったのかと来る度に思う。夕刻、大仏殿の裏の散策はいい。全く無人。ここはおすすめだね。と思いきや、夕景を見ながら男がひとりしゃがんでぼそぼそお握りを食っている。変なのは何処にでもいる。
唐招提寺は再認識したが実によく手入れが行き届き、素晴らしい。敷地全体に精神性が行き渡っている。奥まったところに鑑真和上御廟がある。正面右に、「趙紫陽首相お手植えの木」が植えてあるのを気付いた。天安門事件の時に鄧小平によって失脚させられた首相。人間の顔をした政治家だったなあ。あの時以来、中国の指導者はどれもこれも棒を呑んだような連中ばかりだ。
2013年4月10日水曜日
イワウチワ大群落・・・褌子
きょうは朝五時に早起きして北茨城の高萩市まで車を走らせた。

花貫自然保護林の横根山にイワウチワの大群落が見ごろを迎えているというのである。
山道入り口に「放射線量が高いため長時間の滞在をご遠慮ください」とカンバンが立ててある。山の北方は福島のいわき市である。
川に沿って歩くと一輪草、イチゲ、タデなどの白い小さな花が咲いている。
さらに登ってゆくとイワウチワの群落があらわれた。山道の両側を埋め尽くすように咲いている。登っても登ってもイワウチワの花。たぶん国内最大の大群落ではなかろうか。薄いピンクの何とも言えないほど美しい上品な花である。
横根山の山頂付近から都室山に向かう。馬酔木が白い花を咲かせている。杉林のなかでは、アオキが赤い実をつけている。沢尻高原では水芭蕉にも出会った。都室山への中腹でブナの巨木を何本もみた。山頂から下ってきたおじさんが、関東ではめずらしいブナの巨木群だと説明してくれた。標高450㍍の都室山山頂に立つと北茨城の山々の新緑がじつにきれい。山桜も咲いている。
花貫自然保護林の横根山にイワウチワの大群落が見ごろを迎えているというのである。
山道入り口に「放射線量が高いため長時間の滞在をご遠慮ください」とカンバンが立ててある。山の北方は福島のいわき市である。
川に沿って歩くと一輪草、イチゲ、タデなどの白い小さな花が咲いている。
さらに登ってゆくとイワウチワの群落があらわれた。山道の両側を埋め尽くすように咲いている。登っても登ってもイワウチワの花。たぶん国内最大の大群落ではなかろうか。薄いピンクの何とも言えないほど美しい上品な花である。
横根山の山頂付近から都室山に向かう。馬酔木が白い花を咲かせている。杉林のなかでは、アオキが赤い実をつけている。沢尻高原では水芭蕉にも出会った。都室山への中腹でブナの巨木を何本もみた。山頂から下ってきたおじさんが、関東ではめずらしいブナの巨木群だと説明してくれた。標高450㍍の都室山山頂に立つと北茨城の山々の新緑がじつにきれい。山桜も咲いている。
2013年4月7日日曜日
シュレーディンガーⅡ・・・猫跨ぎ
シュレーディンガーは生命現象を量子論の延長として考えていたのは間違いない。それは1944年のレベルで言えば組み伏せうるものではなかった。そして男女間の性的な歓喜についても視野にいれていたのだろう。これはますますそうなのだが、本人はいたって大まじめだ。
まあ、そうではあるが、別の角度からこの男を俯瞰すると、何、ただのすけべ親父じゃないかという滑稽譚になる。この世間評価に怖じけて日本人は則を外さないのだが、西洋人はスケールが大きい。というか、この場合、自然科学が肉化している。こういう土壌から自然科学は生まれたのだということがよく判る話だ―というまとめ方をしておこう。
まあ、そうではあるが、別の角度からこの男を俯瞰すると、何、ただのすけべ親父じゃないかという滑稽譚になる。この世間評価に怖じけて日本人は則を外さないのだが、西洋人はスケールが大きい。というか、この場合、自然科学が肉化している。こういう土壌から自然科学は生まれたのだということがよく判る話だ―というまとめ方をしておこう。
シュレーディンガー・非色・邪宗門・・・褌子
夕べの嵐はすごかったなあ。
シュレーディンガーが女性が大好きだったという話は面白い。とするとハイゼンベルクも女性が好きだったかも。そこらへんは不確定か。アインシュタインもフェミニストだったそうだ。男性芸術家はだいたい女好き。特にピカソが有名だ。謹厳実直な感がある天才自然科学者の放蕩談は面白い。こういう話を学生時代にきいていれば、もっと勉強したかもしれない。
岡小天という名前はなつかしい。フローリ『高分子化学』の翻訳者で本はまだ捨てずにどっかにある。いっしょに中国残留孤児の支援活動をやっているKさんという女性がいて、ご主人が物理の教授で八ヶ岳の別荘に遊びにいったことがある。このご主人の恩師が岡小天先生や山本三三三先生だという。わたしが山本先生の出張講義きいたことありますといったら、イワナ釣りの竿をならべながら隣で、世間は狭いなあとつぶやいていた。
有吉佐和子の『複合汚染』のつぎに『非色』を読み出した。進駐軍の黒人兵と日本人女性との間に生まれた混血児の話だ。
『キクとイサム』という今井正監督の映画がむかしあったが、この小説とは関係があるのかどうか、読み出したばかりでまだわからない。
さらに寝床で読み出した文庫本が高橋和巳『邪宗門』。大本教の物語。重厚な文体で、有吉佐和子のふでづかいとは好対照。大本教(おおもときょう)といってもぴんと来ないひともいるかもしれん。広辞苑でひくと
―――――神道系宗教の一派。正式には大本。本部を京都府亀岡と綾部に置き、開祖出口ナオの筆先(ふでさき)と聖師出口王仁三郎の「霊界物語」を中心とし、世の立替え立直しと「みろくの世」の実現を唱える。1892年(明治25)に起こり、1935年(昭和10)当局の弾圧を受けて解散。46年愛善苑(あいぜんえん)として再発足し、52年大本と改称。
シュレーディンガーが女性が大好きだったという話は面白い。とするとハイゼンベルクも女性が好きだったかも。そこらへんは不確定か。アインシュタインもフェミニストだったそうだ。男性芸術家はだいたい女好き。特にピカソが有名だ。謹厳実直な感がある天才自然科学者の放蕩談は面白い。こういう話を学生時代にきいていれば、もっと勉強したかもしれない。
岡小天という名前はなつかしい。フローリ『高分子化学』の翻訳者で本はまだ捨てずにどっかにある。いっしょに中国残留孤児の支援活動をやっているKさんという女性がいて、ご主人が物理の教授で八ヶ岳の別荘に遊びにいったことがある。このご主人の恩師が岡小天先生や山本三三三先生だという。わたしが山本先生の出張講義きいたことありますといったら、イワナ釣りの竿をならべながら隣で、世間は狭いなあとつぶやいていた。
有吉佐和子の『複合汚染』のつぎに『非色』を読み出した。進駐軍の黒人兵と日本人女性との間に生まれた混血児の話だ。
『キクとイサム』という今井正監督の映画がむかしあったが、この小説とは関係があるのかどうか、読み出したばかりでまだわからない。
さらに寝床で読み出した文庫本が高橋和巳『邪宗門』。大本教の物語。重厚な文体で、有吉佐和子のふでづかいとは好対照。大本教(おおもときょう)といってもぴんと来ないひともいるかもしれん。広辞苑でひくと
―――――神道系宗教の一派。正式には大本。本部を京都府亀岡と綾部に置き、開祖出口ナオの筆先(ふでさき)と聖師出口王仁三郎の「霊界物語」を中心とし、世の立替え立直しと「みろくの世」の実現を唱える。1892年(明治25)に起こり、1935年(昭和10)当局の弾圧を受けて解散。46年愛善苑(あいぜんえん)として再発足し、52年大本と改称。
2013年4月6日土曜日
シュレーディンガー・・・猫跨ぎ
また春の嵐か。今夜は大荒れの予報。科学種が続いているのでもう一つ。
シュレーディンガーの「生命とは何か」(物理的に見た生細胞)が岩波文庫に入っている。この本は戦前の著作で、我々が学生時代に岩波新書で訳書が出ていた。斜め読みしたような気もするが定かではない。読み直そうと思って買い、まず巻末の訳者あとがきを読んだ。岩波新書版のそれが先にあって鎮目恭夫、岡小天氏のごく正統かつ真面目なもの。その後に岩波文庫版として鎮目恭夫が新たに書き加えたものが載っている。これが、また何というか。
��ュレーディンガーは例のシュレーディンガー波動方程式で量子力学教科書の最初の頁に出て来る人。この話とは全く異質な話であるが。
「普通の人の場合でも、本当の恋人同士が互いに相手の眼をじっと見つめている時、二人の思想と二人の歓喜はとは文字通り一つとなり・・・」。これは本書のエピローグに大まじめに記されている。
彼は青年時代から還暦ごろまで女性との関係においてなかなかのプレイボーイだった。32歳で結婚するが、その他に多少とも同棲した女性が少なくとも九名。子供を産んだ恋人が三名、中絶させられた恋人が一名いたという。伝記には「シュレーディンガーは女性が好きだったし、女性の真価を認めたが、女性に対する態度は男性至上主義そのものであった」とある。
閑話休題、この“歓喜”は今は「脳科学」の分野であろうが、シュレーディンガーの頃は全く未知の分野だった。この稀代の物理学者が、自分自身の歓喜の世界に立ち向かう姿勢を、いい気なものだと言うべきか、崇高と言うべきか。
シュレーディンガーの「生命とは何か」(物理的に見た生細胞)が岩波文庫に入っている。この本は戦前の著作で、我々が学生時代に岩波新書で訳書が出ていた。斜め読みしたような気もするが定かではない。読み直そうと思って買い、まず巻末の訳者あとがきを読んだ。岩波新書版のそれが先にあって鎮目恭夫、岡小天氏のごく正統かつ真面目なもの。その後に岩波文庫版として鎮目恭夫が新たに書き加えたものが載っている。これが、また何というか。
��ュレーディンガーは例のシュレーディンガー波動方程式で量子力学教科書の最初の頁に出て来る人。この話とは全く異質な話であるが。
「普通の人の場合でも、本当の恋人同士が互いに相手の眼をじっと見つめている時、二人の思想と二人の歓喜はとは文字通り一つとなり・・・」。これは本書のエピローグに大まじめに記されている。
彼は青年時代から還暦ごろまで女性との関係においてなかなかのプレイボーイだった。32歳で結婚するが、その他に多少とも同棲した女性が少なくとも九名。子供を産んだ恋人が三名、中絶させられた恋人が一名いたという。伝記には「シュレーディンガーは女性が好きだったし、女性の真価を認めたが、女性に対する態度は男性至上主義そのものであった」とある。
閑話休題、この“歓喜”は今は「脳科学」の分野であろうが、シュレーディンガーの頃は全く未知の分野だった。この稀代の物理学者が、自分自身の歓喜の世界に立ち向かう姿勢を、いい気なものだと言うべきか、崇高と言うべきか。
2013年4月5日金曜日
承前・・・猫跨ぎ
縦に割れた通草の実の奥にはダークマターが詰まっているのだろう。
田村隆一の詩の一節
ぼくらは暗黒の世界から生れ
暗黒の世界に帰って行くのさ
一条の光り
その光りの極小の世界で
歩きつづけている
ぼくらの
奇妙で
滑稽で
盲目の
旅の
エピソード
田村隆一の詩の一節
ぼくらは暗黒の世界から生れ
暗黒の世界に帰って行くのさ
一条の光り
その光りの極小の世界で
歩きつづけている
ぼくらの
奇妙で
滑稽で
盲目の
旅の
エピソード
通草と郁子・・・・褌子
子供のころ山にいってアケビをよく食べた。種を噛むと苦いので種ごと丸呑み。食べ過ぎるとフンづまりになると親に注意されたものだ.アケビは熟すと割れる。なかのうすむらさきの果肉が透明に透けるくらいになると美味。私の知り合いの多田さんは種なし西瓜があるんだから、種なしアケビもできるはずだとがんばったがとうとう出来ずに亡くなってしまった。
芯が空洞になっているから木通というのははじめて知った。北海道にはアケビはなかったのかね。
実が割れるのがアケビで、割れないのが郁子(むべ)だ。
割るる線うすうす見ゆる通草かな
逸徳さんだとこんな替え唄を歌いそう
♪ あけび あけび なにみて はぜる~
♪ 下の まったけ みて はぜる~
芯が空洞になっているから木通というのははじめて知った。北海道にはアケビはなかったのかね。
実が割れるのがアケビで、割れないのが郁子(むべ)だ。
割るる線うすうす見ゆる通草かな
逸徳さんだとこんな替え唄を歌いそう
♪ あけび あけび なにみて はぜる~
♪ 下の まったけ みて はぜる~
あけび考・・・猫跨ぎ
あけび(木通、通草)か。花は可憐だが、秋に紫色の実をつける。確かめていないが、多分北海道にはない。初めて見たときなんだこれはと思った。とにかく図体がでかく紫色が奇怪で気味が悪い。しかもそれが縦に割れ、中にぶつぶつの本体が現れる。悪魔の申し子みたいなものだ。ねっとりと甘いらしいが、食べるなどとんでもない。蔓の芯が空洞で息を吹くと通るので木通。通草もそこから来ているらしい。あけびは「開け実」から。
黒文字と木通・・・褌子
理論的にあるとわかっていて、なかなかみつからないもので最近、みつかったのはヒッグス粒子。ダークマターもみつかったとなればビックニュースだ。

非常に関心あり。宇宙の一点の自分が何者か、どこから来てどこへ行くのか。
もらった桜草が咲き出した。じつに可憐な花だ。
黒文字(クロモジの木片は料亭の爪楊枝になる)の黄色い花とヤマボウシにまきついている木通(あけび=写真左)の花。
非常に関心あり。宇宙の一点の自分が何者か、どこから来てどこへ行くのか。
もらった桜草が咲き出した。じつに可憐な花だ。
黒文字(クロモジの木片は料亭の爪楊枝になる)の黄色い花とヤマボウシにまきついている木通(あけび=写真左)の花。
暗黒物質・・・猫跨ぎ
暗黒物質(ダークマター)がちょっと顔を見せたような記事が載っていた。 CERNの研究チームが、アルファ磁気分光器なる観測装置を国際宇宙ステーションに取り付けて観測を行い、200億個とかの検出した粒子を解析した結果、考えられていたよりも多くの陽電子を観測することができたという。陽電子は暗黒物質同士がぶつかったときに生じるとされている。
これはまことに間接的な証拠だが、東大の研究チームは 岐阜県飛騨市の神岡鉱山の跡地に巨大な実験装置、「XMASS」を造り、暗黒物質を見つけようとしている。XMASSとは、-100度の液体キセノンをタンクに入れ、微弱な光を検出できる装置。暗黒物質はきわめてまれに、キセノンなど通常の物質とぶつかり、ごく弱い発光をすると考えられている。これれは知らなかった。暗黒物資はいわゆる物質とは一切の相互作用はないと聞いていたから。また、別の日本のチームは国際宇宙ステーションにアルファ磁気分光器より十倍感度の良い装置を取り付け観測する予定とか。
暗黒物質は「超対称性粒子」という素粒子であるとし、そのふるまいが理論的に色々予想されているのだろう。その実証として、矛盾のない実験結果が得られるかどうか。
ふーん、これが素粒子研究の先端であるらしい。いつ輪郭が明らかにされるのか。
暗黒物質―いかにも名前がミステリアスでいい。
これはまことに間接的な証拠だが、東大の研究チームは 岐阜県飛騨市の神岡鉱山の跡地に巨大な実験装置、「XMASS」を造り、暗黒物質を見つけようとしている。XMASSとは、-100度の液体キセノンをタンクに入れ、微弱な光を検出できる装置。暗黒物質はきわめてまれに、キセノンなど通常の物質とぶつかり、ごく弱い発光をすると考えられている。これれは知らなかった。暗黒物資はいわゆる物質とは一切の相互作用はないと聞いていたから。また、別の日本のチームは国際宇宙ステーションにアルファ磁気分光器より十倍感度の良い装置を取り付け観測する予定とか。
暗黒物質は「超対称性粒子」という素粒子であるとし、そのふるまいが理論的に色々予想されているのだろう。その実証として、矛盾のない実験結果が得られるかどうか。
ふーん、これが素粒子研究の先端であるらしい。いつ輪郭が明らかにされるのか。
暗黒物質―いかにも名前がミステリアスでいい。
2013年4月2日火曜日
あすは雨模様だが・・・・褌子
4月になったというのに今日は雨模様で寒い。
庭のロウバイ、サンシュユの花はむろん、モクレンもとっくに散ってしまった。シュンランも終わりにちかい。
いま利休梅が満開、小さな花だが黒文字の花が可愛い。擬宝珠がものすごい勢いで伸びている。ホトトギスやミニ菖蒲ももう数センチになった。一輪草やアケビの花も咲き出した。ぼくはこういう小さなこまい地味な花が好き。ヒマラヤユキノシタも盛んに咲いているがあんまり可愛い花ではない。
きのうはミツバチ飼っている安原老人のところへ逸徳さんから頼まれた蜜蝋をもらいにいった。自宅の庭で飼っていたミツバチは寒さで全滅したという。庭でしばしいつもの世相批判をきいてあげたら、機嫌がよくなり、いろんな植物をもらった。
キツネノカミソリ、岩ギボウシ、ツレサギソウ、アラスカ除虫菊、白花シラン、エビネ、ミヤマオダマキなどである。
さっそく、雨模様だったが今朝、庭に植えた。
とにかくあっちこっちの宅に行ったら、庭の草花を賞めるのである。そうすると少し株分けしてくれる。わがやの数百種の草木はこうして数十年かけて増やしたもの。店で買ったものはほとんどない。国兼家にも白雪ケシとか斑入りギボウシとかオリツルランとかシュウメイ菊とか十二単とか宝鐸草がお嫁入りし、しゅうとめの国兼夫人にかわいがってもらっている。
庭のロウバイ、サンシュユの花はむろん、モクレンもとっくに散ってしまった。シュンランも終わりにちかい。
いま利休梅が満開、小さな花だが黒文字の花が可愛い。擬宝珠がものすごい勢いで伸びている。ホトトギスやミニ菖蒲ももう数センチになった。一輪草やアケビの花も咲き出した。ぼくはこういう小さなこまい地味な花が好き。ヒマラヤユキノシタも盛んに咲いているがあんまり可愛い花ではない。
きのうはミツバチ飼っている安原老人のところへ逸徳さんから頼まれた蜜蝋をもらいにいった。自宅の庭で飼っていたミツバチは寒さで全滅したという。庭でしばしいつもの世相批判をきいてあげたら、機嫌がよくなり、いろんな植物をもらった。
キツネノカミソリ、岩ギボウシ、ツレサギソウ、アラスカ除虫菊、白花シラン、エビネ、ミヤマオダマキなどである。
さっそく、雨模様だったが今朝、庭に植えた。
とにかくあっちこっちの宅に行ったら、庭の草花を賞めるのである。そうすると少し株分けしてくれる。わがやの数百種の草木はこうして数十年かけて増やしたもの。店で買ったものはほとんどない。国兼家にも白雪ケシとか斑入りギボウシとかオリツルランとかシュウメイ菊とか十二単とか宝鐸草がお嫁入りし、しゅうとめの国兼夫人にかわいがってもらっている。
2013年4月1日月曜日
奥野健男は懐かしい・・・猫跨ぎ
奥野健男の言は格好が良すぎる。ああそうですか、あんたは偉いねというしかない。
人工蛋白、PCBの話だろうが、それに類するものは皆、世の中から放逐されている。学習したわけだ。科学技術の進歩は止められない。深遠な文学的瞑想に耽ったところで屁の突っ張りにもなるまい。知はそれらを統合して進むべきだ。この方向しかない。それにしても奥野の言辞は今となっては怖ろしく古臭い。
食糧自給率は計算方式がちょっと外国と違うらしいね。農水省の陰謀かどうか知らないが随分低く算定されるらしい。それから、農業自体が一種の既得権産業で、変化を受け入れようとしないという側面はたしかにある。農業も変わらねばなあ。日本の原風景を守るという言い方に或る欺瞞の匂いがある。
人工蛋白、PCBの話だろうが、それに類するものは皆、世の中から放逐されている。学習したわけだ。科学技術の進歩は止められない。深遠な文学的瞑想に耽ったところで屁の突っ張りにもなるまい。知はそれらを統合して進むべきだ。この方向しかない。それにしても奥野の言辞は今となっては怖ろしく古臭い。
食糧自給率は計算方式がちょっと外国と違うらしいね。農水省の陰謀かどうか知らないが随分低く算定されるらしい。それから、農業自体が一種の既得権産業で、変化を受け入れようとしないという側面はたしかにある。農業も変わらねばなあ。日本の原風景を守るという言い方に或る欺瞞の匂いがある。
有吉佐和子『複合汚染』・・・・褌子
わたしも核兵器にすぐ転用できる「原子力の平和利用」なんてのは嘘っぱちだと思うようになった。しかし、すでに世界中に建設されてしまった原発と膨大な核廃棄物を人類が安全に解体し処理する上でも原子力(核)の研究だけは国家プロジェクトとして続けるべきだと思う。
―――――
いま、有吉佐和子『複合汚染』をもう少しで読み終わるところ。
昭和49年に朝日新聞朝刊小説欄に八ヶ月間連載された。当時、わたしも朝日をとっていたが『複合汚染』は評判になったが読んだ記憶がない。いま、寝床で読んでいるのは昭和54年発行の新潮文庫だが、奥野健男の解説がついている。
奥野は当時、朝日新聞の連載を読みながら内心忸怩たるものがあったと告白している。 以下、引用する。
・・・工大の化学科を「ポリペプタイドの合成研究」という卒論ででたあと大手電機メーカーの研究所で丈夫で長持ち、腐らず分解しない夢のプラスチックの研究をしてきた。当時、プラスチックが重大なゴミ公害となることを予見し警告したひとはいなかった。PCBももっとも無害な理想的な物質だと思い込んでいた。PCBが魚の体内で濃縮され、それを食べる人間にとりかえしのつかない害をあたえるなどと警告する人はまったくいなかった。わずか十年前の1960年頃のことである。人間というのは利口そうだが、実は浅知恵で馬車馬的で、立ち止まって広く深く総合的に考える能力に欠如している生物であるらしい。ぼくは自分の自然科学者、技術者としての体験から、しみじみそう思う。ぼくが科学技術の世界から、文学の世界に移った底には、科学技術、経済、政治などの昼の実世界を破滅に向かって突っ走る人類をフィードバックさせるのは、文学、芸術あるいは哲学、宗教など一見虚に思われる夜の瞑想的想像の世界しかないという考えがあったように思われる。有吉佐和子は文学という武器をもって云々・・・
―――――
これ以上は引用しないが、わたしも若い頃、昭電鹿瀬工場の排水が新潟水俣病の原因ではないかというニュースを横目に、化学工場の農薬製造で水銀を扱ったことがあるから身につまされる思いで読んだ。。
『複合汚染』は農薬、化成肥料、合成洗剤などによる現代日本人の食物汚染の恐ろしさをこれ以上ないというほどのわかりやすさで告発した風変わりな小説である。ダイオキシンのことも花粉症についてもまだ触れていない。原発と放射能のことは数行ふれているだけ。
TPP。
日本の食糧自給率いまも31%、TPPで13%になると農水省も推計し発表している。海外から農薬、防腐剤づけの危ない食料をこれ以上、日本の子供たちに食わせて良いはずがないではないか。
―――――
いま、有吉佐和子『複合汚染』をもう少しで読み終わるところ。
昭和49年に朝日新聞朝刊小説欄に八ヶ月間連載された。当時、わたしも朝日をとっていたが『複合汚染』は評判になったが読んだ記憶がない。いま、寝床で読んでいるのは昭和54年発行の新潮文庫だが、奥野健男の解説がついている。
奥野は当時、朝日新聞の連載を読みながら内心忸怩たるものがあったと告白している。 以下、引用する。
・・・工大の化学科を「ポリペプタイドの合成研究」という卒論ででたあと大手電機メーカーの研究所で丈夫で長持ち、腐らず分解しない夢のプラスチックの研究をしてきた。当時、プラスチックが重大なゴミ公害となることを予見し警告したひとはいなかった。PCBももっとも無害な理想的な物質だと思い込んでいた。PCBが魚の体内で濃縮され、それを食べる人間にとりかえしのつかない害をあたえるなどと警告する人はまったくいなかった。わずか十年前の1960年頃のことである。人間というのは利口そうだが、実は浅知恵で馬車馬的で、立ち止まって広く深く総合的に考える能力に欠如している生物であるらしい。ぼくは自分の自然科学者、技術者としての体験から、しみじみそう思う。ぼくが科学技術の世界から、文学の世界に移った底には、科学技術、経済、政治などの昼の実世界を破滅に向かって突っ走る人類をフィードバックさせるのは、文学、芸術あるいは哲学、宗教など一見虚に思われる夜の瞑想的想像の世界しかないという考えがあったように思われる。有吉佐和子は文学という武器をもって云々・・・
―――――
これ以上は引用しないが、わたしも若い頃、昭電鹿瀬工場の排水が新潟水俣病の原因ではないかというニュースを横目に、化学工場の農薬製造で水銀を扱ったことがあるから身につまされる思いで読んだ。。
『複合汚染』は農薬、化成肥料、合成洗剤などによる現代日本人の食物汚染の恐ろしさをこれ以上ないというほどのわかりやすさで告発した風変わりな小説である。ダイオキシンのことも花粉症についてもまだ触れていない。原発と放射能のことは数行ふれているだけ。
TPP。
日本の食糧自給率いまも31%、TPPで13%になると農水省も推計し発表している。海外から農薬、防腐剤づけの危ない食料をこれ以上、日本の子供たちに食わせて良いはずがないではないか。
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