2013年4月11日木曜日

奈良旅行・・・猫跨ぎ

  三日間ほど奈良へ行ってきた。法隆寺、唐招提寺など何度か行ったことはあるが、ただ通り過ぎた感もあり、時間に迫られずじっくり見てみたいと前から思っていた。
修学旅行一団もまだそれ程でなく、桜が終わった後で、一般観光客も予想外に少なく、どこも比較的空いている。幸い天気に恵まれ、実に結構でした。
足は、ジェットスター航空の成田空港―関西空港の往復。関空から奈良までは直通バスで行く。最近、格安航空が各地に就航しはじめ、低料金で国内旅行は様変わりになったね。
  各所で何度か見受けたのは、大きなiPadというのか、その画面を広げて写真をとる光景。何となくアジア系の外国女性に多いようだ。デジカメも売れないわけか。見掛けたのは高そうな一眼レフを首にかけた中高年の一団。高いおもちゃを持て余しているように見えぬこともない。それから中高年婦人一団が同じような婆臭い服装でワイワイ歩いているのは日本中何処も同じ。風景として美しくない。もっとお洒落すればいいのにと何時も思うが。
 さて、東大寺の大仏と大仏殿も久し振りだった。1300年前にこんな巨大なものを作る構想力は何だったのかと来る度に思う。夕刻、大仏殿の裏の散策はいい。全く無人。ここはおすすめだね。と思いきや、夕景を見ながら男がひとりしゃがんでぼそぼそお握りを食っている。変なのは何処にでもいる。
唐招提寺は再認識したが実によく手入れが行き届き、素晴らしい。敷地全体に精神性が行き渡っている。奥まったところに鑑真和上御廟がある。正面右に、「趙紫陽首相お手植えの木」が植えてあるのを気付いた。天安門事件の時に鄧小平によって失脚させられた首相。人間の顔をした政治家だったなあ。あの時以来、中国の指導者はどれもこれも棒を呑んだような連中ばかりだ。
法隆寺はあんなに広かったんだね。聖徳太子といえば、実在が疑問視されているのは前記の通りだが、まあ良いではないか。そういう幻想も。これも何かの縁と思い、朱印帳を購入し第一号は法隆寺の朱印を貰う。小林さんの向こうを張って集めよう。法隆寺に入る前に、西側に広がる西里というところが土壁の塀の続く静かな一帯。ここの佇まいはすばらしい。法隆寺建立当時の宮大工などの職人たちの住んだところとか。とにかく気の遠くなる歴史をもっている。

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