2013年4月14日日曜日

邪鬼その他・・・猫跨ぎ

 戒壇院の四天王は有名だね。仏法を守る四天王は多くの寺院にあるが、大抵足元に邪鬼を踏んづけている。これも表情豊かでなかなか味がある。おそらく仏師たちはこれぞと腕を振るったのではないか。それと当時の人たちが、物の怪とか小悪魔なんかにどんなイメージをいだいていたのか面白いし、さらに自分の中に巣くう邪念、迷いを表象したのではないかと想像したりもする。写真は西大寺の増長天に踏みつけられた邪鬼。ここの邪鬼は有名らしい。千年以上にわたり踏んづけられてきたわけだ。柱と梁の間に挟まってじっと耐えている邪鬼もいるね。こんな事を古代人はなぜ考えたのだろう。動けない邪鬼を介在させることよって建物の安全を図るという逆の発想があったのか。

寺の通路の石畳もその綾というか、張り巡らされた遊び心が面白い。左は唐招提寺、右は白毫寺のもの。
ついでに、大仏は幾度も火災にあい焼け落ちている。今のは江戸時代の再鋳造で、創建当時のものは数枚の蓮花の台座のみという。その蓮花に細かな線刻がされていていて面白い。これも信仰というより遊びこころか。そんなこんなでいろんなところに見所があり、古都のぶらぶら歩きは興趣つきない。椿と馬酔木が綺麗だった。秋の萩の頃にもう一度行きたいものだ。

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