2013年4月16日火曜日

四月仁句鑑賞・・・猫跨ぎ

・ 名ばかりの春や荒んだ風ばかり
北海道の春は急にやって来るとはいうけれど、そうは言っても寒い日は続く。実感だね。春の小川はさらさらゆくよという中間色の風景は北海道にないんだよね。
・ 春寒し今のいままで連絡船
いままた青函にフェリーが就航していると聞いたが。青森と大間へ。矢張り需要があるのかな。まだ連絡船かい、という著者の複雑な思いか。
・ 身勝手な弥生の雪と恋仲と
嘆き節が続くなあ。「春の弥生」ではなかったのかという気持。本州とは大違い。
・ 春浅し戦後は何が変ったの
戦後とは?いまはその後の平成だが。今更、女とナイロンの靴下ではあるまいが。
・ 春ともし宮沢賢治坐りをり
この賢治はどんな賢治なんだろう。今更ながら賢治の多面的な貌を思い浮かべる。
・ 該当欄斜線を引いて春の虹
健康診断の自覚症状なんかの欄かな。
・ 花吹雪長男次男三男と
昔の花見風景の追憶か。
・ 元禄の頃からここで桜狩
これも前句の続きか。
・ 花を観て花に看とられ宴かな
なにか西行の心境になってきた。
・ 消息の薄くなりつつ花は葉に
一緒に花を愛でた知人に消息の消えかかっているのもちらほら。花が終わり葉桜になるのもあっといいう間だが、なに人生もそうではないか。

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