一号機の圧力容器の水がほとんど無くて、いわば空だきだったとか。制御棒を出し入れする隙間あたりから水がじゃじゃ洩れだったらしい。はじめて合点がゆく。毎時何トンも注入しているのに満タンになる気配が全くない。なんだこれと思っていた(レベル計が壊れていた)。燃料棒は崩れて底に溜まっているらしい。底には水がわずかにあってこれは100度前後らしい。
住田健二・大阪大名誉教授(原子力工学)は「水位からみて、核燃料は形をなしていない可能性が推定できる。これまで水位という非常に大切な情報がわからないまま、ひたすら冷やしてきた。原子炉内部の状態がわかるようになり、作戦が立てやすくなるのではないか」と話す。
こんなことがようやく判った。それでどうなんだ。燃料はどんな状態か。顆粒状かウンコ状か。危なくないのか。臨界は起きないのか。
圧力容器が空っぽで格納容器の水位が予想より低い。じゃ水は何処へ行ったんだ。何も分かっていない。当初の水棺方式は結局どうなるんだ。カフカの城じゃないが、霧の中だ。世界一安全の原発が一皮剥けば、恐るべき魔窟らしい。
今回の大地震も予想していた範疇の全くの外側、埒外だった。そういえば貞観時代に似たような事象が、なんて今頃言ってもどもならん。南海地震と東海地震が同時の起こるかもしらんとか急に言い出し心配をあおっている。地震学のレベルもたかが知れているな。
今年の上半期は、現代の科学技術の頼りなさを暴露してしまった。
地震予知にどれ程の国費を投じているのか。亡くなった竹内均さんが地震予知に一貫して批判的で、そんな事に金を使うよりも、地震災害対策をしっかりやるべしと言っていたことを思い出す。材料強度試験をやって判るが、どれ程均質な試料を作っても、破壊現象はまちまち。確率的なんだ。絶対に収束しない。
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