どうなんだろう。革命ということばがよくないかな。手垢にまみれてしまった。もうすこし広く単純に解釈したい。民衆が(すくなくともその大多数が) みずからのぞんで、現在の方向をはっきりと変えた経験というぐらいかな。 中國革命や、フランス革命を単純にモデルにしているのではない。あんなのいやだ。しかし、そのあと世界各地ではいろんな(自分からそう呼んだのだが)「革命」があったなあ。ほとんどつぶれたが。 つまり革命はみはてぬ夢、ロマンであってそれを追い続けることが、ひとつの原動力になってくれればいい。 このへんまことに融通無碍のあいまいな考え方である。
それよりもだ。「日本の美点と欠点」とおっしゃるが、その日本はたまたま現時点でここにあつまっている1億をこえる群衆(集団には見えん)につけたラベルに過ぎないのか。つまり日本とは便宜的記号にすぎないのか。それとも「日本」というわれわれのアイデンティテイにかかわるある何かを指すのか。自分の頭の中をさがしてみると、どうもおいらには「日本」という概念、または自覚が希薄なのだ。「日本」っていったって、そんなのどこにあるのか。 よくわからん。 どうもそういう発想が少ない時代にわれわれは生きてきたような気もする。 いつでも「日本」をさっさとすてられる人間でいたい。愛国心なんてことばはあんまり縁がないのである。
先日の朝日で、池澤夏樹が書いていたエッセイで、安倍さんを評して、最後にこう書いていた。「尾が犬を振ってはいけない。決めるのは我々なのだ」と。思わず笑ってしまった。しかし、「革命」や「日本」の向こう側で、このように言い切る主権者意識が一番の重要な点だと思う。
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