猫跨ぎさんの句はゆっくり味わう事にして今日は道新の「卓上四季」の受け売りであるが「月と水」という話題をしたい。
月に水が存在する事を北大・圦本教授の研究により確認できたとの記事があった。氷で出来た彗星の衝突がもたらしたといわれる。所が昔の人も月に水があると考えていて万葉集にその歌が残っているという。
<天橋も長くもがも 高山も高くもがも 月よみの持たる変若水 い取り来て 君に奉りて 変和得しむもの> 変若・・・をち
「天への橋がもっと長くて山がもっと高かったならば、月の神が持っている若返りの水を取ってくるのに」
こんな内容の歌が本当に詠まれていたのか万葉集に造詣の深い方に是非ご意見を聞きたいと思う。
更に文化人類学者の石田英一郎全集第6巻「月と不死」に「変若水」は中国の神仙思想に由来するとの説が有力だと述べている。しかしロシヤ人の東洋学者ニコライ・ネフスキーは宮古島で採取した説話
「月には蘇りの水(変若水)と死水があり、神の使いの童子が誤ってヘビに変若水を、人に死水をかけたため、ヘビは脱皮して永遠の命を保ち、人には死が与えられた」
から、万葉集は日本列島に古くから伝わる物語に基づくとの説を打ち立てたそうだ。飛躍が大きすぎるかも知れないが月に水があるに始まって万葉集ー変若水ー神仙思想ー宮古島の説話ー万葉集の起源と繋げると何かロマンを感じる。
付け足しだがこのロシア人小樽商大でロシア語を教え積丹のの人を妻にしている。そして夫妻は旧ソ連に帰国後、スターリンの粛清で銃殺された。日本のスパイという言われ無き密告による冤罪だったという。
0 件のコメント:
コメントを投稿