『ゲド戦記』を日本語に翻訳した清水真砂子さんのエッセーを何冊か(かもがわ出版からでている)読んだ。
清水さんはとてもいい文章をかくひとで、仕事がら世界中の少年少女文学にくわしく興味深い話をさわやかな筆致で紹介している。
『ゲド戦記』の翻訳者だけあって言葉の問題に関する示唆が味わい深い。
清水さんはかつて静岡県の高校教員だったので逸徳さんもご存じとのこと。世間はせまいなあ。
さて、しりあいの本好きの女性に清水さんの本を紹介したら、彼女いわく「清水さんて須賀敦子にとても似ているなあ」というのです。わたしが「須賀敦子なんていうひとは全然きいたことない」といったら「えーっ須賀敦子を知らないのー」といわれて、五冊も「お読みなさい!」と送ってきた。
そこで、わたしも、ためしに須賀敦子『遠い朝の本たち』(筑摩書房)を読んだら惚れっぽいせいか、いっぺんにファンになってしまった。いま『ミラノ霧の風景』『時のかけらたち』などを読んでいるところ。
須賀敦子は知るひとぞ知る優れたイタリア文学者らしい。
見事な文章を書くエッセイストであるとおもう。写真で見る顔もじつにいい。1998年に69才で没している。
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