福島に関して。 放射能辞去装置ということば、どうも気になる。あれは放射能濃縮装置だろう。フィルターに蓄積する放射性物質は、限界をこえるとフィルターを交換するという。そのフィルターはものすごい高濃度の放射性廃棄物だ。その処理は決まっていないという。 結局放射能は煮ても焼いても消せない。原理的に消す方法はない。このことを一般に十分理解させるべきではないか。それなのに「除去装置」というと、消しゴムで消すように放射能が消えるというイメージを一般人はもってしまう。これは放射能に関する誤解につながる。
そのことでひとつおすすめの映画がある。静岡では7/9に上映を開始するので見にいくつもりであるが、タイトルは「100000年後の安全」という。ご存じの方もおられるかもしれない。東京でも何か所かで上映しているらしい。これは原発からでる大量の高レベル放射性廃棄物の最終処分として深地層処分ということが考えられているのだが、フィンランドのオルキルオトという島につくられる世界初の高レベル放射性廃棄物の永久地層処分場の話である。固い岩石を掘削してつくられる巨大な地下都市のようなシステムはそこに放射性廃棄物が満杯になると施設は封鎖され、二度とあけることはできなくなるという。そしてそのシステムは10万年保持されるように設計されるという。 でもそんなことは可能なのか。10万年をだれが保障するのか。科学にそのようなちからはあるのか。そもそもその場所の危険性を10万年間確実に警告し続けることができるのか。 ・・・もうこれはSFの世界だ。想像力をはるかにこえる問題である。
放射能の危険とか原発の安全性という前に、文明論としてこのような技術の存在は許されないだろう。
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