放射能の話題は俳句を外に追いやってしまっていたな。それに俳句がスランプでどうも満足に出来ない。こんな事ではと思い直し取り急ぎ十句作りました。
・空席の噎せ返へる夏市営バス
・一湾を慌てて下りて夏の霧
・捩花や異次元覗き如何です
・内露地に打水あれば仏かな
・浜豌豆いわきの浜の瓦礫かな
・塩辛のゴロの深さや夏の朝
・血圧を測り直して四葩かな
・夏休み画紙食み出して新幹線
・炎昼やカリヨンさっと撫でて行く
・はまなすに竿先緩む潮境
さて猫跨ぎさんのすばらしい句毎度鑑賞するほどに味わいがありますね。先ず気になったのは
・「枇杷熟るる夜や赤子のむし笑ひ」・・・赤子のむし笑いは初めて聞きました。生後三ヶ月以内の赤子を見ていると確かに一人でにやりとしていた事があったなと思い出させられます。
次に「黒南風や破船かすかになまぐさし」・・・下五のなまぐさしが上五を際立たせている点は高度なテクニックだ。
更に「ビアジョッキに罅の一筋青江三奈」・・・ひびの入ったジョッキなんてとそこに焦点が当たった所から青江三奈に飛んでゆく痛快さは特選句に相応しい。
いわきの友人達に暑中見舞いを兼ねて震災見舞いの葉書を出した。行方不明者を抱えたままの人や瓦屋根の修理順番が未だ来てない人等がいる一方ゴルフを再開したよと自嘲的に言う方などの返事が着始めている。
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