2011年7月27日水曜日

仁ちゃん句鑑賞・・・・褌子

   中国の高速鉄道事故処理はいくらなんでもひどい。国威発揚で絶対安全と宣伝したが事故が起きたとたん、テレビカメラの前で事故車両を白昼堂々の土中埋設隠蔽。また事故がおきるにちがいない。日本の原発も似たようなもの。莫大な国費投入で絶対安全だとお経唱えているうちに安全神話で自縛自縄。絶対安全だから事故なんか想定したら恐れ多いわけだ
・・・
 いったんテレビから離れて、まずはいつもの夏の風情をとりもどしたい。
・空席の噎せ返へる夏市営バス
   こういう淡々とした日常句に接すると、大勢な人間が大津波にのまれ放射能に逃げ惑い、鉄道事故やテロでいとも簡単に殺される日々のニュースにだんだん鈍磨していく感情を平常にたてなおすのに役立つ。夏とはこういうものなのだ。
・一湾を慌てて下りて夏の霧
   函館湾の朝の景か。じりじりと陽に灼かれていると、うらやましい。
・捩花や異次元覗き如何です
   ねじばなはなんであんなにねじれているのかな。異次元は大げさだが。
・内露地に打水あれば仏かな
   線香くさいね
・浜豌豆いわきの浜の瓦礫かな
   いわきの人びとにふってわいた苦難の日々。いつまで続くかわからない。
・塩辛のゴロの深さや夏の朝
   ゴロ? 塩からの語呂が深いのか。
・血圧を測り直して四葩かな
また未知のことばにであった。
   四葩=よひら 八仙花の別称。花弁が四枚であることから。
   雰囲気がたいへんよろしい字だ。読みもきれい。それだけで何となく味わい深い   句になった。
・夏休み画紙食み出して新幹線
   よくわからない
・炎昼やカリヨンさっと撫でて行く
カリヨン=carillonフランス語なんだね。組鐘とも
いい雰囲気の句だ
・はまなすに竿先緩む潮境
   津波も地震もなかったかのよう。

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