2012年8月21日火曜日

標準理論、完結の始まりか?    ・・・褌子

  国兼氏によれば 『Science』で発表されたヒ素生物という夢ある論文が実験上の誤りであったことがたった2年で証明されたという。国兼博士によって証明されたのなら快哉を叫ぶのだが。
  ヒッグス粒子のほうは昨年夏ごろから発見の兆しがみえはじめ、年末には99・8%の確信にかわり、先月7月にヒッグス粒子発見は99・99998%確定したというからもう大丈夫だろう。ところが、発見された新粒子のふるまいが、素粒子物理学の現在時点での理論体系である「標準理論」が予測するヒッグス粒子と一致しているというものであって、完全にヒッグス粒子にまちがいなしと「断定するにはさらなるデータ」が必要だと、CERNなどの実験チームがいっているのだそうだ。
  そうすると現段階では発見された新粒子がヒッグス粒子でない可能性も0・00002%あることになる。だとすると「標準理論」を超える新しい物理法則がもとめられることになる。現に日本のカミオカンデで明らかになったニュートリノの質量も「標準理論」ではまだ説明がつかないし、自然界にある四種類の力のうち、重力は「標準理論」の枠組みに取り込まれてはいないというではないか。
   東大素粒子物理国際研究センターの小林富雄教授は「1970年代に枠組みだけができた標準理論が40年かけて遂に完結するかどうかという終わりの始まりだ。今回の新粒子の発見で“どこにあるかわからなかったドアのノブ”をやっと見つけた」と興奮気味に語っている。「ただ不思議に思うのは、もし新粒子がヒッグス粒子だとすれば、なぜ万物がこの質量なのかということ。質量の起源について疑問がいっそうわいてくる…」
   こちとらも質量の起源について疑問がいっそうわいてくる。毎朝一時間歩いても体重がなぜ69キロのまんまなのかと…

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