函館通信ももう191号。はやいものだね
「俳句いきなり入門」は書名からして面白そうだ。
・訃報メールアムステルダムの秋運河
秋運河。河野君が走り回っていたアムステルダムの運河も秋色が濃い。愁いという字は秋の心だが、何か胸苦しい青春よりも夕闇迫る黄昏のほうが心安らぐ。デンデラノへの棄老はいやだが黄落も静かに受け入れたい…なんていっちゃって。
・木枯しやよく見えているスカイツリー
今日の風は冷たかった。千葉は秋と冬のせめぎ合いも今日あたりがピークか。
木枯らし、凩・・日本語はいいねえ。スカイツリーの余波で東京タワーが繁盛しているとか。あっしには関係ござんせんが
・湯豆腐の八つ当たりして崩れけり
わかります。犬猫にも八つ当たりしたくなる昨今の世相。女房は老人性短気症というけれど
・初雪や真空管の語りだす
トランジスターラジオがでたのは中学生ころか。あの真空管の質感が懐かしい
・色変へぬ松に鞍掛け葦毛馬
何となく南部の曲屋を思い出した。幕末だね。芝居じみた光景ではある
��描線で北窓塞ぐ古径かな
描線というと近代だが古径というと中世。何となく一茶めいた寒々しい景
・落葉踏むうしろに夢声の語る声
そうか作者は真空管ラジオをもって徳川無声の「話の泉」だったか「二重の扉」だったか聴きながら散歩している?…
・脇役の主役になりて菊の前
先日、脱原発集会にいったとき日比谷公園で菊花展をやっていた。丹精込めた見事な菊の大輪よりもテント脇に無造作に寄せ植えされていた野菊の深い黄色、深い紫に感動した。
・月冴ゆる鉄腕アトム充電中
鉄腕アトムは100万馬力の超小型原発でしたか。あのころ原子力の平和利用という幻想があった。煌々たる寒月のもとでアトムもウランちゃんのことをおもいつつ充電中?
・鳥渡る歌声喫茶の手風琴
特選。アコーディオンも手風琴というといい味がでてくる。鳥渡るという季節になったんだ
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