高倉健はあまりみてないが「単騎、千里を走る」とか期待はずれ。「幸福の黄色いハンケチ」は良かった。健さんの魅力で感動物語に仕上げようとすると中途半端なできになるのかも。
イラン映画『友達の家はどこ?』は深い印象が残った。学校に明日の宿題を忘れた友達に小学一年くらいの坊やが届けに行く話。
母親は一日中、家事に追われ休むひまも子供の相手をするゆとりもない。道ばたで日がなタバコ飲んで閑つぶししているおじさんたちに、道に迷った坊やが何度も『友達の家はどこ?』ときくのだが、無駄話に夢中の男たちは誰も相手してくれない。 あの国はイラン革命後もあまりかわってないのではないか…。(アフガンのタリバンも恐るべき女性蔑視の組織らしい)。
と、いっても私がイスラム教徒をきらっているわけではない。映画の名前を思い出せないが、パリで雑貨店をいとなむ敬虔なイスラム教徒のトルコ人のおじさんが、万引きを何度もみのがしてやった孤児の少年と仲良しになって、一緒にトルコへポンコツ自動車で帰郷するはなし。やっとたどりついた故郷を目前にして嬉しさのあまりハンドルを切り損ね、ふたりとも自動車事故死してしまう。なにか、無性にイスラム教徒がすきになってしまう映画だった。
思春期の頃みた映画というのは影響力大。いぜん、グランド・キャニオンにいったとき、浅草出身だという60才くらいのおばちゃんガイドが娘時代に映画『帰らざる河』をみて、英語猛勉強、家族の猛反対をおしきってアメリカに来てしまったとつぶやいていた。あのおばちゃんまだガイドやっているかなあ
わたしもエリザベステーラーの『愛情の花咲く木』みてアメリカにあこがれ、『シベリア物語』をみてロシアの大地にあこがれたことがあった。世間知らずで単純、愛惜すべき思春期のあの日あのころ。
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