2012年7月12日木曜日

70才のたしなみ・・・褌子

   70才には70才の品格があるのだと、70才になって熊さんに教えられた。うかつにも知らなかった。
  私流に気をつけている品格とはだいたい次の三つである。
①大きなウソはつかないように心がけよう
②ひとの悪口はできるだけ言わないように心がけよう
③人間差別や戦争に反対する側に自分はたっているかと常に自省しよう。
  私は、日本人として一番品格のあるひとは「世界全体が幸せにならない限り、個人の幸福はありえない」といった宮沢賢治だと思っている。
  私から見ると「広く薄く国民の皆様に負担して頂く消費税ほど公平な税金はありません」とか「原発なしには日本経済はたちゆきません」とか「憲法九条を墨守していては日本は世界から取り残されます」などという政治家は品性下劣な人間ということになる。私からみれば。
 毎年3万人以上もリストラや営業不振やいじめで自殺している日本の現状には目をつむって「悠々自適」な生活を屈託なく送っている品の良い紳士も自分の家族さえ安泰に生活できればよしと趣味に没頭している洗練された美しい淑女も、私にはそれほど上品な人間には思えない。
  むろん、私が勝手にそう思っているだけであって決してそのひとたちの悪口は言わないが。心ひそかに思っているだけ(笑)。
  私自身は女房が一生懸命に働いてくれたおかげで全く喰うには困らないが、つねにまわりにたくさんいる喰うにも困る人たちの側に立ちたいと思っているのである。だから同じ世代の生活苦の中国残留孤児もほおってはおけないし、津波ですべてを失った三陸漁民のワカメを毎日売り歩いているし、明日も東京へ原発反対デモにでかけることになる。
  人間がひとりひとり違うように、そのひとが70年も生きて身につけた品格の基準もひとりひとり違うのかも知れない。
  熊さんは熊さんの考える品格を大いに論じてほしい。小生のようにいつも脱線型の人間にはいい薬になるのでありがたい。
  「酒も女もタバコをやめて百まで生きた馬鹿がいた」という都々逸に発してこりゃ面白しれえとふざけあうもよし。おいおい君らちょっといい年こいて下品過ぎではないかいと眉ひそめやんわりブレーキかけるもよし。

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