2012年7月15日日曜日

7月仁句鑑賞・・・猫跨ぎ

・ゼムクリップ挟み損ねて土用波
何かの情景が寓意されているのだろうが、~損ねてと繋がるから、土用波の或る形容であるらしい。ちょっと解釈できない。切れを入れてくれると取り合わせになるのだが。
・蟻の道所どころに旅籠かな
蟻が盛んに動き回っているのを見ると時が経つのを忘れる。蟻の住み処も中継地があるのか、大きく俯瞰すればそうなのかもしれないが、そこまで観察していないなあ。
・刃を当てし西瓜パリッと風を切る
西瓜も切ったのを買ってくるようになったなあ。特に一人住まいは。
・じゃが芋の花うねうねと海へ降る
北海道の広大なジャガイモ畑の畝が延々と続き、はるかに海へ落ちる。文句なしの風景。
・毛が足に足が毛になり大毛虫
どうも以前より、作者は気持の悪い虫類に惹かれるように思うのは思い過ごしかな。
・遠雷やパズル空欄イロハニホ
このように、やで一旦切ると、遠雷のなか、パズルの空欄をしきりに潰している景が浮かぶ。
・縄文の斧の柄朽ちて夏の雲
時空が繋がっている様が表現されている。
・夏の霧カチンと鍬に当りけり
霧がカチンとはかなり心象的。北海道の霧は冷たいんだ。
・鯉泳ぐ型絵の中の夏野かな
型絵とは?何かに描かれた絵のようなものか。例えば絵皿とか。
・挙げた手の星と繋がる踊かな
盆踊りの風景であろうか。手に星が触れそうというのもなつかしい。今日、夏祭りの寄付集金が来た。

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