仁ちゃんの「はなむけ」を「たむけ」と一瞬よみまちがえた。
羽黒山や山寺など線香くさいとこに逝くんだから「たむけ」でもよい。
儀俄壮一郎という経済学者の話をおととし聞いたが去年95歳で亡くなった。
儀俄という名前は珍しいですねと言われるが、ギガのつぎはテラだから来年あたりお寺にいくと言っていたがそのとおりになった。
千葉県あたりは出羽三山信仰が盛んで鎮守の森などに小山になって石碑がたっている。ハタチになると消防団入って月山、羽黒山、湯殿山まわって白装束に六文銭のハンコついてもらって棺桶にいれ三途の川わたるときの舟賃にする。昔はついでに銀山温泉あたりで童貞の筆おろしもしてくるのが慣例だったそうだ。大山講をくんで大山阿不利神社にいって伊勢原あたりで遊んでくる若衆組もあったと近所の古老がいっていた。江戸期にはやった庶民の伊勢詣もそんな面もあったのかもしれない。
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とまれ、明朝御出立の羽前国詣はめっぽう品行方正の塊みたいなめんめんで震災慰霊の献杯を重ねつつ東北復興願って逸徳師の御講話と猫跨ぎ師匠の秀句の数々に心癒されつつ紅葉と歴史を賞でる旅である。また小林信機氏の御朱印帖の満願成就の悲願達成を祈念する尊い旅でもある。私はといえば今回はじめて、山寺立石寺の先導師を拝命したので、もし貴賓な方々に粗相があったら…と今晩あたりは緊張で眠られそうもない。
万事少食ひかえめに生きている小生は羽黒山奥の院の五重塔で静かに一句ではなく一献かたむけたい。さらに酒田で北前船の往事をしのんではるか日本海の佐渡方向にむかって独りさびしくスルメをかじりながら一句ならぬ一献かたむけたい。
さて――つらつら思料するに我々はサイエンスの学徒でなかったか
やっぱり、線香くさいはなしは一切やめて、国兼博士に光速をこえるニュートリノは真実ありやなしや?とか
小蔵ひでを社長の宇宙加速膨張&冷間鍛造深淵的因果考察などの炉辺談話に静かに耳をかたむけながら精進料理をあじわひたい
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