2011年11月4日金曜日

お医者さんあれこれ・・・・褌子

  ダイオキシンも環境ホルモンも最近ぜんぜん騒がれなくなったね。
 余談を書く。30歳で結婚してまもなく今のところに引っ越ししてきた頃から、ものすごい「しゃっくり」に悩んできた(ことがあった)。
 とにかく猛烈なしゃっくりで一週間もとまらず、しまいには横隔膜がくたびれてぐったりして寝込んでしまうのである。
 あっちこっちの病院でいくら調べても原因不明。千葉大学病院で当時としてはまだめずらしいMRIをとったが脳には全く異常がなく神経内科の気鋭の先生が「柿のヘタを煎じて飲むとなおるときいたが…」と心もとないことをいうのでがっかりして帰ってきた。35才ころだったか。
 そこでどんなときに猛烈なしゃっくりが起こるのか落ち着いて女房といっしょに考えてみた。
 ―――――そうだ。近所にN医院があり、子供が風邪引いたりするといつも通っていた。よく効く薬をだしてくれる評判の先生でいわばわが家の行きつけの医院なのだが、ここでもらう風邪薬を飲んだときではないだろうか…とやっと疑いはじめて、あるとき「先生のだす風邪薬を飲むとしゃっくりがでます…」と思い切って話してみた。もう70才ちかい温厚そうなN先生が突然憤然として「うちの薬でそんなことをいう患者はひとりもいません」というのである。
 はじめてN先生に嫌気がさして、以後一度もN医院にいったことがないが、猛烈なしゃっくりも不思議とでなくなった。それでも売薬の風邪薬を飲むとしゃっくりが少しでることもあるので、風邪をひいたら葛根湯を飲むことにした。あれ以来しゃっくりに悩むということが全くなくなった。
 N医院は先生の老齢化で廃院となり、20年くらい前に元山医院が近くに開業した。初めて元山医院に行ったときに、10年も保管しておいたN医院の薬を元山先生にしめして、しゃっくりのことを話してみた。先生は分厚い医薬品の本をぱらぱらとめくっていたが「ありました。テオスローなどの気管支拡張剤の副作用でまれにしゃっくりがでると書いてありますよ。この系統の薬はださないように貴方のカルテに書いておきましょう。またよその病院に行ったときにもテオスロー系はだめだと医者に言って下さい。単なる鼻風邪なのに喘息の薬まで飲んでいたんだねえ貴方は」というのである。
  いらい元山先生とは、わたしと誕生日も同じ年月のせいもあり話もあう。いま元山医院の待合室には津波で壊滅した岩手県山田町へ先生がかけつけたときの記録写真がたくさんはりだしてある。
  というわけで、私が30代のころ、一週間も仕事もできないほど苦しんだしゃっくり騒ぎもあっさり解決した。
  ほかにも東京のさる名医に「あなたはアルコール依存症です」というご託宣をくだされたことがある。こんなにさわやかにいい酒をほんの少したしなむ程度の小生には全くの濡れ衣だった!!
  お医者さんもいろいろなひとがいるんだね。
   

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