墓参りで墓石を洗う水を入れる桶を閼伽桶(あかおけ)と言うのをご存知と思う。
閼伽桶の閼伽(あか)とは梵語で水のことである。ところでaqui-やaquous-を接頭語とする科学用語が沢山あり、これらは皆、水と関連がある。ラテン語のaqua(水)に由来していて、発音は何故か「閼伽」とそっくり。
もうひとつ、ウチのダンナさんであるが、これは梵語の檀那(だんな)から来ているというのは良く知られていて、布施、または施す人という意味である。これがまたラテン語のdonere(贈り物)に妙に似ている。ドナー(donor)は化学、物理また医学の専門用語としてあり、何れも「与える」という意味を含んでいる。卑近な例では臓器移植で提供者をドナーという。例を探すと枚挙に遑がないようだ。
実はインドとヨーロッパの古い言語が繋がっているということ。つまりインドヨーロッパ語として本来これらは同源であるというのが種明かしである。仏教用語と科学用語が妙なところで鉢合わせしたという話。
※ 北欧にアクアビットという蒸留酒がある。アクアが水、ビットは命。つまり命の水というわけ。
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