2011年12月12日月曜日

re:年の暮れ・・・・褌子

・月蝕終り雪女消えてをり
   雪女にはとても懐かしい?思い出がある
黒沢明のオムニバス映画『夢』に、雪山で遭難死寸前の意識不明の男に雪女が戯れている場面がある。朝日がのぼって   男が意識を取り戻した瞬間、「雪女消えてをり」なんだ。
月蝕で赤黒く天空に浮かぶ妖しい球体、やがて月が太陽光を反射し出すと
   まさに「雪女消えてをり」なんだ。特選です。新宿で表彰式を行うので3分間のス   ピーチを(笑い) 
・前の世の全景として冬銀河
なにやらいわくありげなおもわせぶりのすこし輪廻っぽい句。でも銀漢とか冬銀河ってステキな季語だね。
わたしは先日の月蝕観察ではじめて昴をみました。家庭用望遠鏡でもはっきりと六連星がみえた。いま宇宙の一点の地球   にいきていることをしみじみ感じながらホットココアを飲んだが俳句ができなかった。   
・帰るべき一戸の見えて冬の月
なんとなく藤沢周平の小説の一節みたいだなあと思ったら
いや  軒を出て犬寒月に照らされる  周平 だった。
一戸があってよかった。
帰るべき一戸も見えず冬の月 では老境にはつらい
・一年を納め一湾鎮もりぬ
3月11日以前にもどりたいとどれだけの人が叫んでいることだろう

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