教員をやっていると結婚式は恐怖である。 お祝儀が大変なのだ。 で、だいたいは3年の担任やクラブ顧問などがよばれる。 しかも、式の年度が重なりやすい。一度に5人もまとまってみろ。相場で払っていたら、我が家は一家心中になりかねない。 で、できるだけでなくていい方法を考えるのだが、たとえば3年の担任はさける。けれどおいらのようにいい先生であると、(冗談)招待状がけっこう来るのだ。 で、近年になってやっと教え子の結婚ピークが終わったので実はほっとしている。
で、祝辞である。演劇部のOBに招待されることが多かったので、演劇部顧問としてはちとドラマチックに、ということでいつも詩を三つ朗読した。ひとつが山之口獏の「結婚」という詩で、二番目が「ぬやまひろし(うたごえ運動にかかわった人はご存じだろう。わかものよをつくったひと)の「みごもっている房枝に」という詩、そして最後が天野忠の「しずかな夫婦」という詩である。いずれも会場がシーンとなる。なかなかいい。 で、これでいこうということで毎回やっていたら、ある披露宴で出席の別のOBに「先生、前回もこれだったですね・・・」とやや軽蔑の目つきでささやかれた。 ネタがばれていたのである。
なお、天野忠も山之口獏もネットでみれるが、ぬやまひろしはでてこない。これだけ紹介してみる。
みごもっている房枝に
ツワリは、女のたたかいである
母親は、食わずにいても辛棒できるが
形のできかかっている子供は
母親が食ってくれなければ形ができない
食ってはいたら、もう一度食え!
もう一度はいたら、もう一度食え!
房枝よ!
あまえてはいけない! 勇気を出さなければいけない
新しい命をつくりだすために
かわいい男の子のために、女の子のために
ツワリは女のたたかいである
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