2011年1月8日土曜日

ひさしぶりの司馬節・・・・褌子

    ・粉雪やレーニン選集括られて
から議論沸騰し、私にはちと難しく肩がこってきたので勝手に話題を転じたい。
   厳冬の五能線という結構な旅に、人徳豊かな逸徳さんがちっともいやな顔をせずに連れて行ってくれるという。
地図をみると秋田と青森の日本海がわ、つまり本州の最西北端を走るのである。
   そこで車中での逸徳さんとの高雅な対話の予習にと、司馬遼太郎街道をゆくシリーズ『秋田県散歩』という誠に結構な本を読んだ。
   例の須田画伯をいっしょに話しはふらりと象潟からはじまるが、八郎潟をへて県北にとんで大館や鹿角に狩野亨吉(かのうこうきち)と内藤湖南の明治の思想家、東洋史学者の生家を訪ねるところがすこぶる面白い。
   安藤昌益と富永仲基(とみながなかもと)という江戸期の思想家を発見したのもそれぞれ狩野と湖南でここらへんが、司馬節躍如。
  『坂の上の雲』などはちっとも面白いと思わないのに、こういう香気と洒脱な紀行文を読むとなんとも幸せな気分になる。これも逸徳さんの人徳のおかげであろう。
  青森については『北のまほろば』があり、これも名篇でいぜん函館の仁ちゃんにも貸したことがあり返本のさいに松前漬けを仁ちゃんからもらったことを思い出した。

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