産業文明論を語り出すと切りもない。切り口によって色んな姿が浮かんでくる。アメリカの落日とはいうが、皆汗するのを止めて金融に走っているわけもない。相変わらず世界一の工業国であるのは論を待たない。トヨタがもたついたこともあるがGMが自動車世界一に返り咲いている。機械を作る機械というマシニングセンターも日本に席巻されたと思いきや新しい会社が出来て伸びていると最近聞いた。中国の元高のせいで一部消費財生産も復活の兆しがあるという。アメリカを見くびるべきでない。
中国、インドがその人口比通り、世界のGDPに存在比を示しつつあるのは歴史の必然だろう。しかしその産業の中味はみな欧米の技術の枠のなかにある。世界はイギリスの産業革命のまだ延長上にあるのだろう。欧米のセントラルドグマのなかに居る限り世界を制することはできない。中国やインド発の独創的な産業技術の原理を提示できて初めてリードしてゆける。未だ相当時間がかかるのではないか。ロシアの宇宙技術や中古の空母を買ってきて軍拡にひた走る、日本の新幹線技術をそっくり真似て純国産として売り出す。こういう思考様式を続けてる間は無理だ。
30年ぶりに貿易赤字だという。なのに円高が収まるふうもない。一体何故なんだ。誰か説明できるかい。きのう白川日銀総裁が記者会見していたが、評論家だねこの人。ヨーロッパが、ヨーロッパがという言ばかり。そんなことは中学生でも判る。金融政策の一翼を担っているのだろうに、なんとかならんのかね。
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