あああ♪ 遠野は~雨だった~♪ ♪
いよいよ岩手県への出発の時間が迫ってきましたね。
きょう、春にワカメの収穫ボランティアに行った石巻のひとから電話で相談をうけました。津波で家を失ない狭い仮設住宅の心労で隣のご主人が亡くなった。奥さんがフィリッピン国籍の人で子供が二人いる。生命保険がはいってくるが…という相続の相談でした。復興予算の流用にも怒っていた。
毎日毎日、いろんな生活相談に明け暮れています。本当に世の中たいへんな格差社会になっている。小泉竹中の構造改革でどっと貧富の差がひろがった。張本人の竹中平蔵は大阪維新の会の最高顧問だそうだ。
そこで気分転換に本を読んでいるが、10月は、加賀乙彦『帰らずの夏』、谷崎潤一郎『陰翳礼讃』、手代木公助『夷客有情』、松本清張『霧の旗』のあと読み始めたのが、翰光『亡命―遙かなり天安門』、小森陽一編著『沖縄とヤマト』、津島佑子『火の山―山猿記』、孫崎亨『戦後史の正体』、帚木蓬生『閉鎖病棟』などなど。小森陽一は北大文卒でじつに面白い人。津島佑子は太宰の娘で同じく作家の太田治子とは異母兄弟だが両方とも実力派作家。血は争えない。硫黄島の栗林中将を描いた『散るぞ悲しき』の梯久美子も北大文だね。さわやかな読後感だった。
盛岡在住の高橋克彦『北の燿星アテルイ―火怨』は今回の岩手旅行にむけて読んだが、安倍貞任・宗任を描いた『炎立つ』はもてあましている。文章の勢いが強すぎてちょっと疲れるんだね。年か。
『陰翳礼讃』はのんびり寝ながら楽しく読めた。色気のはなしなどで西洋と東洋の比較が面白い。厠のはなしも生々しく書くんだが品がある。
谷崎潤一郎は本当に助平だな。逸徳さんもかなわない。
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