基礎科学には「見向きもしなかった」とはいってないが、特に昭和になってからの軍事技術偏重は確かだ。
特に理科系のエリートが軍の技術将校にごっそりなっている。中川先生も海軍中尉で4エチル鉛の研究をしていた。貧乏な家庭から進学できた軍医養成学校もそういう面がある。いまの私立医大には前身が軍医養成学校が多い。日本の内蔵移植技術や血清学などのレベルが戦後高かったのは七三一部隊の生体実験などで腕を磨いた医学者が、戦後、各地の国立医学部にもぐりこんだからだときいたことがあるが真偽のほどは知らない。血友病患者のHIVを引き起こした元ミドリ十字は七三一部隊出身の医学者が戦後つくった会社。七三一部隊の医学的成果は米軍にそっくり継承されて、石井部隊長以下幹部は戦犯訴追をまぬがれた。これは事実。
話がそれた。
戦前、ノーベル賞自体が「欧米中心で日本のプレゼンスが低かったことが主因らしい」というのはまったくそのとおりだと思う。市川厚一は知らなかった。有名な人なんだね。
野口英世がものすごく金にだらしなくて、ずいぶん借金を踏み倒していたときいたことがある。謹厳実直・刻苦勉励型の二宮金次郎的日本人だと思い込んでいたのでこういう話をきくとなんとなく愉快になる。
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